天皇皇后両陛下と長女の愛子さまは、7月18日から6日間、栃木県の那須御用邸で静養されました。初日に御用邸内を散策し、報道陣の取材に応じて那須の自然を語るとともに、6月に息を引き取った愛犬「由莉」について触れられました。
皇后さま「緑の中で楽しませていただいています」
天皇ご一家は、7月18日、栃木県の那須御用邸で静養に入られました。沖縄の「かりゆし」姿で御用邸内の休憩所「嚶鳴亭(おうめいてい)」付近を散策し、那須の自然を楽しまれていました。
取材陣から「那須はいかがですか?」と聞かれた陛下は、「約10カ月ぶりに、また3人揃って那須を訪れることができて、とてもうれしく思っております。那須の豊かな自然に触れながら、3人でゆっくり過ごすことができればと思っています」と述べられました。

皇后さまは「7月に那須を訪れるのは、随分久しぶりになるので、それを楽しみにしてきたんですけれども、やはり東京に比べてとても涼しくて空気が爽やかで、森林浴というか、緑の中で楽しませていただいています」と答えられました。

そして、愛子さまは「7月に那須に伺うのが4歳の時以来、20年ぶりくらいなので、また違う楽しみが見つけられそうで、いろいろな楽しみを見つけつつ、この大自然の中でゆっくりと過ごすことができればと思っております」と笑顔を見せられました。

「ユリが随分咲いてますね」と話される陛下に、皇后さまは「洋服も」とユリの花が描かれた両陛下の「かりゆし」を指し、「犬の由莉が亡くなってしまったので、それもあってというわけでもないんですけれど…」と述べられました。
家族の一員のようにかわいがってこられた愛犬「由莉」
皇后さまが触れられたのは、6月23日、老衰のため16歳4カ月で息を引き取った愛犬「由莉(ゆり)」のことでした。

ご一家が保護犬だった「由莉」を引き取られたのは、平成21(2009)年、愛子さまが小学2年生の時。静養に向かう時も愛おしそうに抱きかかえていらっしゃいました。

愛子さま自ら名前をつけ、家族の一員として長年愛情を注いでこられました。

由莉は病院で入院中の子どもたちと触れ合うセラピー犬としても活躍し、皇后さまも一緒に小児病棟の夏祭りに参加されています。

静養先でも度々、由莉と過ごされてきたご一家。由莉が多くの人に愛されたことを思い出しながら、安らかな旅立ちを見守られたといいます。

今回のご静養では、天体観測をしたり、御用邸内で警察犬の訓練をご覧になるなどゆっくりと過ごされたご一家。

今年社会人2年目となったことについて聞かれた愛子さまは「まだ1年目と変わらずというか、同じように日々新しい発見もありつつ、新しい体験もしながら、充実した毎日を送ることができております」と答えられていました。ご一家は23日に皇居に戻られました。
(「皇室ご一家」7月27日放送)