梅雨明け以降の少雨と連日の猛暑が、私たちの食卓に影響を及ぼし始めている。

夏野菜の出荷量が減り一部で価格が高くなっている。また卵にも変化が…。大分県内のスーパーや養鶏場を取材した。

猛暑で卵の大きさに変化
猛暑で卵の大きさに変化
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夏野菜は約1.5倍から2倍値上がると予想

連日、うだるような暑さが続いている県内。

晴れの日が続き、6月27日の梅雨明け以降まとまった雨は平年よりも少なくなっているが、その影響は夏に旬を迎える野菜などにも及んでいる。


「野菜が高温障害により出荷量が少なくなることによって価格に影響を及ぼしている。現状は平年並みから平年より少し高い状況になっているが、8月9月にかけて約1.5倍から2倍(値上がると)予想している」こう話すのは大分市の『トキハインダストリー春日浦フードスタジアム』青果部の阿部孝政さんだ。

トキハインダストリー春日浦フードスタジアム
トキハインダストリー春日浦フードスタジアム

トウモロコシは雨が少ない影響で粒が十分に実らず

こちらのスーパーでは現在、県産のトマトが1玉140円で売られているが、8月以降は出荷量の減少により、値段が1.5倍から2倍程度になると予想されている。

同じくキュウリも8月ごろからは現在は1本75円のものが100円程度に値上がりする見込みだ。

またトウモロコシは雨が少ない影響で粒が十分に実らず、例年は1本110円程度のところ現在は170円ほどとなっている。

トキハインダストリー春日浦フードスタジアム
トキハインダストリー春日浦フードスタジアム

暑さに強いナスやピーマンは比較的順調

一方で、暑さに強いナスやピーマンは比較的順調に育っていて、価格も抑えられているためおすすめだという。

トキハインダストリー春日浦フードスタジアムの阿部さんは「少しでも良い商品をいい状態でお客様に提供できるように最善の努力をしていく」と述べた。

トキハインダストリー春日浦フードスタジアム
トキハインダストリー春日浦フードスタジアム

2024年は猛暑でニワトリが1日で1000羽死ぬ

連日の猛暑で普段の生活に欠かせない卵にも影響が及んでいる。

日出町にある鈴木養鶏場では13の鶏舎でニワトリを約15万羽飼育している。

気温が高くなると影響が現れるのが卵の大きさだ。

17日午前に取れた2つの卵を比較した。右が通常の大きさで左の卵はサイズが少し小さいのが分かる。

暑い日が続くと食欲が落ち、ニワトリも夏バテに。卵への栄養が減るためサイズが小さくなるという。

2024年は猛暑で1日でニワトリが1000羽死んだこともあったそうだ。養鶏場では2025年は暑さ対策で設備を強化して夏を迎えている。


鶏舎の壁にはスプリンクラーがついていて、水を壁に吹きかけることで鶏舎の中の温度を下げているという。

スプリンクラーは気温に応じて自動で作動するようになっている。

猛暑で卵の大きさに変化
猛暑で卵の大きさに変化

ニワトリのエサや飲み水にビタミン剤を混ぜて栄養補給

また鶏舎の中では大型の扇風機を設置して常に空気を循環させている。

このような対策をして、鶏舎の室温を20度から25度に保っている。

さらにエサや飲み水に体力温存の働きなどがあるとされるビタミン剤を混ぜて、栄養を補給しているという。

鈴木養鶏場の鈴木大樹さんは「これから毎日鶏を見ながら卵のサイズも見ながら日々観察して改善して暑さに対応していければ」と話している。

鈴木養鶏場によると、暑さの影響で全国的にニワトリが産む卵の数は減っていて販売価格は前年よりも値上がり傾向にあるという。

鈴木養鶏場
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テレビ大分
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