旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の関連行事に出席した際に支出された宮城県議会議員の政務活動費について、一部違法と認定した仙台地裁の判決を不服として、宮城県が控訴しました。この問題をめぐっては、原告の市民団体側も一部敗訴を不服としてすでに控訴しており、審理は高裁に舞台を移すことになります。

この裁判は、自民党・宮城県民会議に所属していた県議5人が、旧統一教会の関連行事に出席した際の政務活動費支出について、市民団体「仙台市民オンブズマン」が県を提訴したものです。オンブズマン側は、合計約50万円の支出は違法だとして、県に対し会派からの返還を求めていました。

6月、仙台地方裁判所は、36件の支出のうち4人の県議による4件(計3万5000円)について違法性を認め、会派に返還させるよう県に命じる判決を言い渡しました。

判決を受けて宮城県の村井嘉浩知事は、「判決文を精査したうえで対応を検討する」としていましたが、7月14日、県はこの判断を不服として仙台高等裁判所に控訴しました。

一方、原告の仙台市民オンブズマンも、違法性が認められなかった約30件の支出について「議員を救済する判決内容だ」と批判し、9日に控訴しています。

仙台放送
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