参議院選挙・福井県選挙区には、過去最多の7人が立候補しています。主な争点となっている「高騰するコメの価格と今後の農業政策」について、各候補に聞きました。


◆共産党・新人の山田和雄候補(58)

「備蓄米を放出するタイミングが決定的に遅れたため高騰が起こった。備蓄米を含めて増産して確保していくことが必要。そのために農家の経営基盤の安定が待ったなしの課題。所得補償は復活させる。価格保証は改めて作ることで所得とやりがいを守る。そうすれば若い人たちも農業に魅力を感じて就労してくれるのではないか」
  
山田候補は、備蓄米を含めたコメ全体の増産が必要だと訴えます。また、食料自給率率50%以上を目指し、必要以上に海外の輸入に頼るべきではないと指摘しています。


◆立憲民主党・新人の藤原和士候補(42)

「まずは農家を守ること。日本の農業の政策には農家を守るという視点が抜けていた。やはり農家が継続的にきちんと生業として生活できる政策を訴えていきたい」
  
農家が意欲をもって生産を続けられる政策の実現を訴える、かずえちゃんこと藤原候補。食料と農地を守る直接支払制度「食農支払」の創設を党の公約として掲げています。


◆自民党・現職の滝波宏文候補(53)

「農林水産業をきちんと守っていきたい。コメの価格の高騰の問題は、総理も大臣も
消費者や生産者が納得する価格にすることが大事。バランスが必要。コシヒカリを生んだ誇りあるコメ産地、福井県選出の私がしっかりと副大臣としてバランスをとらないといけない。選挙に勝たないとその仕事もできない」
  
滝波候補は、備蓄米の放出が価格の安定化につながるとしながらも、今後についてはコメ価格のマイルドな上昇と農業者の所得向上で1次産業の成長を訴えます。


◆NHK党・新人の浜田智候補(62)

浜田候補は、まずはコメ価格高騰のメカニズムを解明し、今のコメ価格が適正ならば受け入れるべきとしました。そのうえで、農業法人を運営しやすい仕組みを作り、農家を支えていきたいと訴えています。


◆参政党・新人の千田崇裕候補(39)

「コメ不足は、日本の農業を守るということが、日本の未来を、日本を守るというところにつながってくる。今の日本は食料自給率38。半分以上を外国産に頼っている。外国からの輸入ルートが止まってしまうことになれば、我々の食べている食材は半分以下になってしまう。さらには値段も倍になることが目の前まで来ているということを止めないとならない」
  
千田候補は、日本の未来を守る食の再構築を目指し、食料自給率100%や食品表示法の改善、オーガニック給食の推進を掲げています。


◆日本保守党・新人の大阪幸太郎候補(57)

「いいもの(米)を作ったら、それに対して対価をしっかり払える社会づくりが大切。生産者の立場に立って考えれば、当然、対価がしっかり払ってもらえるという社会ルール。対価が払われないのであれば、生産者の生活を支える制度、支援策が必要」
  
大坂候補はその他にも、サービス業ができる策もあると話し、その活動に対して支援策が必要だと訴えます。


◆国民民主党・新人の山中俊祐候補(41)

「生産能力を拡大・反転攻勢させるために農家のモチベーションを高める方法が必要。そのために党はコメの直接買い取り制度で高くコメを買い取り、ある程度安く卸すという方法でコメ農家の所得に加え、一般消費者にとって手頃な価格2000円台を実現したい。2兆円~3兆円の予算ででき、税収の上振れから考えると十分、実現可能な政策だと考える」
 
山中候補は、政府がコメを直接買い取る制度を新設することで農家の所得を守った上で、手頃なコメ価格を実現すると訴えます。

福井テレビ
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