カキ養殖用のいかだを海に浮かべるための、「フロート」
円柱型の大きな発泡スチロールで、カキの生産量が日本で一番多い県内では、30万個以上のフロートが使われています。
このフロートの劣化などによるゴミ問題の解決にむけ カキ養殖用の新たな「フロート」が開発されました。
【辰已キャスター】
「宇品の桟橋です。海面にはおがくずのようなものが浮いていますが、すべてフロートです。近くには大きな破片もありまして、このように漂着するんですね」
このような海洋のゴミ問題を改善しようと15日広島市の会場で新たな「フロート」が発表されました。
従来のフロートよりも本体の密度を高めるほかフロートに取り付けるカバーを温度変化などに強い素材に変え、劣化しにくい作りにしたということです。
また端末機でフロートを管理できるICタグも導入。
フロートが流れ出たまま放置されることを防ぐほか、漁業者が簡単にフロートを管理できるようになったといいます。
【辰已キャスター】
「いまから古いものを取り外しますが、5年以上たつとカバーが破れたりしています」
15日は似島付近にあるカキいかだのフロートのうち6つを、新しいものに取り替えました。
従来は3年ほどで劣化しはじめますが、新しくしたことで耐用年数はおよそ7年半に延びるということです。
【広島県漁業協同組合連合会・米田輝隆 会長】
「浜へ行けば必ずゴミが出ていますので、どのようにして回収するか我々は劣等感に覆われていましたが、この度新しくするということで生まれ変わったと一生懸命やらないといけない」
【日本財団・海野光行 常務理事】
「フロートの交換作業についても、我々もできる限りスムーズにいくようにさらにフロートが流出しないような形でサポートしていきたい」
日本財団によりますと今年度は県内各地にある30基のいかだにあわせて1000個新しいフロートが取り付けられるということです。