随意契約による政府の備蓄米が岡山県で販売されてから1カ月が経ちました。多くの店舗で販売され、コメの価格は5キロ3500円台まで下がった一方、安いコメを求める人が多く、備蓄米が好調に売り上げています。
(中西源太記者)
「岡山市内の酒屋です。こちらの店では今月(7月)11日に備蓄米の販売を開始しましたがご覧のように完売となっていて、備蓄米が売られていた場所には銘柄米が並んでいます」
岡山市中区のやまや岡山平井店では大手スーパーなどに遅れて7月11日に、備蓄米を初めて販売。5キロ2138円の価格で2021年産の古古古米120袋が翌日に完売しました。
(やまや岡山平井店 相原優店長)
「たくさんの人に来てもらって、おかげさまで今週末に完売することができた。安いだけでは無くて実際に食べた人から味も品質も良かったという声ももらったので今回備蓄米を取り扱って良かったと思った」
備蓄米が好調に売り上げる一方、5キロ4000円台の銘柄米の売れ行きは乏しく、やまやでは比較的安い複数の品種や産地のコメを混ぜた「ブレンド米」を取り扱い、安さを求める人のニーズに応えています。
農林水産省によりますと、6月30日から7月6日までの1週間に全国で販売されたコメの平均価格は、5キロ当たり3534円で7週連続の値下がりとなっています。
中国・四国地方では4月時点で4529円でしたが、3300円台まで下がっています。しかし、未だ備蓄米のニーズは高く、やまやでは岡山と広島の18店舗で、備蓄米を販売しましたが、7月13日までに全ての店舗で完売していて、次回の販売の見通しは立っていないということです。
(やまや岡山平井店 相原優店長)
「(販売の機会が)またあれば備蓄米を取り扱いと思っているし、それ以外のコメがだんだん安くなってきているので、前のような価格に戻って何も気兼ねなく買ってもらえる日常が訪れればいい」
随意契約の備蓄米が県内に流通するようになって1カ月。安いコメへのニーズは未だ“高止まり” しています。