事実上の政権選択選挙と位置づけられる今回の参議院選挙。大きな争点の一つが物価高対策だが、現金給付や消費税減税が訴えられている。北海道民はどちらを求めているのだろうか。

政権選択選挙 焦点は「物価高対策」

参院選の争点としてクローズアップされているのが「物価高対策」だ。

「給料は変わらないのに、月々出ていくものばかりで大変」(50代女性)

「物価が上がったのに、それに上乗せの消費税が結構つらい」(80代女性)

民間の調査会社によると、7月に値上げされる食料品は2100品目を超えている。

「物価が上がり消費税がつらい」と80代女性
「物価が上がり消費税がつらい」と80代女性
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物価高対策として与党は現金の給付を、野党各党は消費税の減税に軸足を置いた公約を掲げている。北海道民はどちらをより切実に求めているのだろうか。

2100品目を超える食品が値上げ
2100品目を超える食品が値上げ

「減税してほしい」節約を強いられる日々

「物が高いから減税してくれた方がいい。現金をもらってもすぐなくなってしまう。トマトを以前はひとつずつ食べたが、今は半分にして少しずつ」(消費税減税を求める人)

夫と2人で年金生活を送る女性。この日購入した1週間分の食料品の値段は約4000円だった。

「消費税がなかったらもっと安い。金持ちの人はいいけれど、やはり消費税がない方がいい」(消費税減税を求める人)

1週間分の食料品の値段は約4000円
1週間分の食料品の値段は約4000円

夫と2歳の子どもの3人暮らしの、こちらの女性。パートの収入は月10万円ほどだ。

「幼稚園のために働いているという感じ。高いです。月3万円くらい払っている」(消費税減税を求める人)

やはり、消費税の減税を求めている。

「ちょっと買い物をしたら普通に2000~3000円いくようになった。昔はそんなことなかった気がする」(消費税減税を求める人)

「ちょっと買い物をしたら2000~3000円」と嘆く女性
「ちょっと買い物をしたら2000~3000円」と嘆く女性

その他にも減税を求める声が。

「消費税減税、絶対に。2万円は銀行口座に入ってしまう」(消費税減税を求める人)

「給付金はもういい、全然足りない」(消費税減税を求める人)

「2万円もらうよりも、長い目でみたら減税の方がありがたい」(消費税減税を求める人)

減税を求める声が多い
減税を求める声が多い

子育て家庭は「現金給付の方がいい」

一方で現金の給付を求める声も。3人の子どもがいる、こちらの家庭。物価高で月2万円ほど食費がかさむため、衣服はリサイクルを利用するなどしてやりくりしている。

「子どもはすぐ成長してサイズが合わなくなるので、できるだけ安く抑えさせてもらう」(現金給付を求める人)

「減税の場合は期間が分からない。現金給付の方が消費につながる気がする」(現金給付を求める人)

この他にも。

「給付金がいい。早く手に入りそうだから。減税はシステム開発にも金がかかる」(現金給付を求める人)

「現金給付の方が消費につながる気がする」という声も
「現金給付の方が消費につながる気がする」という声も

スーパー経営者「減税は消費喚起につながる」

現金の給付より消費税の減税を求める声が多く聞かれたが、スーパーの経営者は。

「消費税減税はすごく歓迎。客は5円でも10円でも安いものを買う。消費が喚起されるので、店の売り上げは上がると思う」(キテネ食品館 中塚 誠 社長)

「消費税減税はすごく歓迎」とスーパー経営者
「消費税減税はすごく歓迎」とスーパー経営者

ただ、消費税の減税が行われた場合、レジの税率システムや値札の表記変更などに膨大な作業が必要になるという。

「夜通しかけて作業したら、次の日に誰が働くのか。人手不足の中でやりくりするのは非常に大変」(中塚社長)

多くの労力や経費が負担となるため、1年や2年の短い期間ではなく、長い期間での減税を求めている。

レジや値札の変更などに膨大な作業が―
レジや値札の変更などに膨大な作業が―
北海道文化放送
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