稲穂に吸い付きコメの品質を低下させるカメムシ類の発生が福井県内でも増加していて、県農業試験場が注意報を発令し、農家に適切な防除対策を呼び掛けています。
県農業試験場は7月9日、斑点米の原因となるカメムシ類が増加しているとして注意報を発令しました。2年連続、同時期の発令です。
試験場が7月2日から4日にかけて、県内25地点の水田周辺の雑草地ですくいとり調査をしたところ、捕獲数の平均が平年の3倍にあたる68.5頭となりました。2024年と比べても2倍です。
また、水田の中で実施した検査でも平年の2倍となりました。研究員によりますと、まが穂が出ていない状況で大量のカメムシが水田に侵入しているため、深刻な影響が懸念されるということです。
斑点米カメムシ類は、稲穂から養分を吸い取るためコメに黒い斑点が付くなどして品質低下につながる恐れがあります。試験場では▼水田の周辺を含めた防除▼出穂した後は侵入を助長するため草刈りをしない▼出穂3日~5日後と10日~14日後の2回、薬剤を散布する▼カメムシの活動時間に合わせ夕方か早朝に薬剤散布する、などの対策を呼び掛けています。
