手打ちそばの店が、おしゃれな「BOOKカフェ」に生まれ変わる。山形・舟形町への定住を決めた地域おこし協力隊の男性が、人をつなぐ場所にしたいと情熱を注ぎオープンを目指している。

“人の優しさ”に触れ地域おこし協力隊員に
仙台市出身の佐藤浩二さんが縁もゆかりもない舟形町に住むことになったそもそものきっかけは、3年前の「町民の優しさ」だった。
佐藤浩二さん:
コロナ禍で仕事がテレワークになってしまい、誰とも関われない時が続いていた。そんな時たまたま舟形を訪れた際にスイカをくれたおばあちゃんがいて。人に飢えていた時期だったので、「なんて優しい町なんだ」と…。この町のために何かしたいと思った。

それから1カ月後には仕事を辞め、舟形町の地域おこし協力隊員になっていた。

2年間で培った“仲間”の助けを借り店を手作り
佐藤さんは、地域おこし協力隊・観光コーディネーターとして猿羽根山公園で古本販売などのイベントを企画するうちに、手打そばの店を経営していた夫婦から「店を譲りたい」と声がかかり、古本とカレーをゆったり楽しめるカフェの開業を決意した。

リフォームを始めて約1カ月半。
テーブル・イスを作ったり、2本の梁だけを残して新たに天井を張ったり、全部自分たちで手作りしているそう。

地元の高校生はボランティアで、外壁に「猿羽根山の花・コーヒー・本・音楽」をモチーフにした絵を描いてくれた。

この2年間に築いた人脈のおかげで、仲間が入れ替わり立ち代わり手を貸してくれている。
すでに人が集う場所になりつつあるお店。
佐藤さんの一番の願いは、多くの人がここを訪れ、猿羽根山の良さや魅力を再認識してもらうこと。

猿羽根根山にちなんだグッズ・メニューを提供
佐藤さんは、「名前がいいんですよね。猿に羽根に山…だから、猿をモチーフにしたグッズや猿に関連するお菓子なども提供する」と意気込んでいた。

試食会で大好評だった看板メニューは、緑豊かな猿羽根山をイメージした本格スパイスの「グリーンカレー」。
そして店内には趣味の古本やレコードを随時1000点ほど置く予定だという。

「この自然下でゆっくり癒されてほしいという思いからカフェをしてみたいと思ったので、たくさんの町民・最上郡外、多くの人・いろんな人が集まる場所として利用してほしい」と佐藤さんは話す。

開業する店の名前は古本への愛着も込めて「ぶっくかふぇこほんこほん」。
7月12日から予約客限定で店を開け、8月1日に本格オープンする予定。

(さくらんぼテレビ)