北海道網走市の中学校で、3件のいじめがあったと、市教育委員会が7月4日、公表しました。
第三者委員会がまとめた調査報告書に基づき、明らかにしました。
3件はいずれも同一の市立中学校で起きました。
調査報告書によりますと、男性生徒が2022年、校舎内で、女子生徒の胸や尻、太ももなどを複数回、服の上から触りました。
女子生徒は同級生で同じ部活に所属しています。男子生徒は「部活終わりに空き教室きて」などと女子生徒へSNSを送信。さらに性行為を強要するメッセージも送っていました。
拒絶されると、男子生徒は「大人しく性行為をしなかったら痛いことするよって言ってんの」などと執拗(しつよう)に再送してきたといいます。
女子生徒は2023年4月以降、頭痛や腹痛などで、保健室を訪れる回数が増加。「死にたい」などと口にするようになります。
2024年2月には自宅2階から飛び降り自殺を試みたうえ、学校の対応に不満を感じ、体調が悪化。その後精神科へ入院しました。
この男子生徒のいじめは、別な女子生徒でも確認されています。もう1件は、別の男子生徒らのグループによる集団暴行。2件の詳細は明らかにしていません。
市教委は「重大事態」と認定したうえで、初期対応の遅れがあったことを認め、いじめ対策の新組織を立ち上げる考えを明らかにしました。