トカラ列島近海で地震が相次ぐ中、3日午後4時13分ごろに発生した地震では、悪石島で震度6弱が観測されました。

地震から一夜明け、4日朝は島外避難を希望する住民ら13人が村営のフェリーで鹿児島市に向けて出発しました。

こちらは、震度6弱から一夜明けた4日昼ごろに撮影した悪石島の様子です。

テレビ西日本・波多野良祐記者
「悪石島の上空です。避難所として使われているのでしょうか。グラウンドの真ん中に白いテントが立っています」

十島村役場によりますと、3日は悪石島学園のグラウンドに住民らが一時避難したということです。

悪石島学園は4日は臨時休校となっていて、来週以降の登校は状況をみて判断するということです。
さらに、

波多野記者
「地震の影響でしょうか、島の北側でがけ崩れが起きているのが確認できます」

がけ崩れが起こったような箇所は島の海岸線沿いで複数カ所見られました。

この映像はKTSのヘリが3日の地震発生直後に悪石島上空から撮影したものです。

よくみると島の北側で土ぼこりが舞っています。
地震でがけ崩れが起きた直後の様子を捉えたものと思われます。

そんな中、4日午前7時過ぎ。悪石島に到着した十島村の定期船。住民らがヘルメットをかぶるなどして船の到着を待っていました。

十島村役場によりますと、島内に住む76人全員の無事が確認されましたが、4日朝はそのうち島外避難を希望した13人が船に乗りました。

鹿児島市へ避難する住民
「ドキドキ感があって、いつまで地震があるのか、眠れないのもあった」

鹿児島市へ避難する住民
「(島外避難が)うれしいです。鹿児島に行ってゆっくりしたい」

船は先ほど鹿児島市に到着し、避難する住民のうち5人が、村が用意した鹿児島市内の宿泊施設へ、8人が家族の家などに避難する予定です。


さらに、十島村の久保源一郎村長は4日会見を開き、新たに島外への避難を希望する人を募り、第2陣として定期船で避難させると明らかにしました。

第2陣は6日日曜日に出発する船で鹿児島市へ向かうということで、午後5時までに少なくとも2人が避難を希望したということです。

村では島に残る島民に対しても引き続きケアを行うとしていますが、久保村長もいつ終わるともしれない地震への不安を口にしていました。

十島村・久保源一郎村長
「とにかく今ゆっくり休みたい(休める)場所が欲しいという声がある」

トカラ列島近海で発生している一連の地震では、6月21日の発生以来、震度1以上の地震を観測した回数が1200回を超えていて、4日は午後5時までに81回観測されています。

気象台では当分の間、最大震度6弱程度の揺れに注意を呼びかけるとともに、家屋の倒壊や土砂災害などの危険性が高まっているとして、今後の地震情報や降雨の状況に十分注意するよう呼びかけています。

鹿児島テレビ
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