今回の群発地震について専門家は、トカラ列島近海の海底地形が特殊でメカニズムの解明に至っておらず、今後も地震発生の予測が難しいと指摘します。

今回、群発地震が起きたトカラ列島の海底地形について地殻変動に詳しい専門家は。

鹿児島大学 南西島弧地震火山観測所・中尾茂所長
「東側からはフィリピン海プレート、西側は海底に窪地が続く。トカラ列島は西は開き、東は沈み込む。そこに挟まれた領域」

トカラ列島の海底はフィリピン海プレートが沈み込む一方で、両サイドに力が働く沖縄トラフと言われるくぼみにも挟まれるという、特殊な地形の上に島々が連なっています。

ただし、6月21日の発生以降、実に1200回を超える群発地震がなぜ起きているのか、明確な理由は分からないと話します。

中尾所長
「鹿児島は地震の群発活動がここまで大きくなったことはない。明確な理由は分からない。地震の位置を高精度に決め
直すことから特徴を見いだして、地震の原因につなげていくことをやらないといけない」

また4日から始まった一部の住民の島外避難について専門家は、長引くストレスと合わせて生活環境の変化に気をつけてほしいと話します。

中尾所長
「原因から遠ざかるから安全だと思うが、過去の大地震時に災害関連死がクローズアップされたこともある。環境が変わると生活が変わって影響を及ぼす確率はあり得るので気をつけて暮らして欲しい」

鹿児島テレビ
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