エーゲ海に突き出たギリシャ・ハルキディキ半島で撮影された山火事の映像では、山から立ち上る黒い煙が、見る見るうちに澄み切った青空をのみ込んでいきます。
ギリシャ各地では今、異常な熱波の影響で大規模な山火事が同時多発的に発生しています。
観光地としても人気のクレタ島では、強風によって火が燃え広がり、一部、ふもとの住宅などに被害が出ています。
さらに被害が拡大する恐れがあるため、住民らが避難しています。
地元住民は、「こんな山火事を見たのは初めてだ」「山火事で何も残っていません。すべて破壊されました」などと話しました。
強風にあおられ、現在も延焼が続いているという山火事。
消防士らが懸命の消火活動を続けているものの、火の勢いが衰える気配はありません。
地元当局は、消防士230人と消防車46台、ヘリコプター10機を出動させて山火事に対応。
しかし、消火活動は困難を極めていると現地メディアは報じています。
クレタ島では、この山火事によって住民や観光客など約5000人が避難。
また、呼吸器系に不安を抱える高齢者4人が煙を吸うなどしたため、治療を受けたということです。
ギリシャ当局は、国内各地で火災のリスクが高まっているとして注意を呼びかけています。