新紙幣が発行されてから7月で1年となる。

新紙幣はどの程度流通しているのか?また、新紙幣による生活の中での困りごとなども取材した。

TOS児玉直輝記者
TOS児玉直輝記者
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新紙幣が発行されて1年

新紙幣が発行された2024年7月3日、当日は新しいデザインのお札を求めて多くの人が両替のために銀行を訪れていた。

1万円札の肖像も40年間続いた中津市出身の福沢諭吉から渋沢栄一に変更となり大分県民としては少し寂しい思いをしたのも1年前のこと。

2024年7月
2024年7月

テレビ局社員の財布の中身を調査 新紙幣はどれくらい?

新紙幣が発行されてから1年。どの程度普及しているのか確かめるためTOSの社員に財布に入っているお札を見せてもった。

発行から1年、新しいお札はどれほど私たちの手元に届いているのか調査した。

TOSで働く人たち50人に聞いたところ財布に入っていたお札、302枚中210枚が新紙幣という結果に。

約7割を占め私たちの手元には新しいお札がかなり流通しているようだ。

TOS本社
TOS本社

街の人からは「駐車場や自動販売機で使えない」などの声も

一方で、日本銀行の調査では6月末時点で新紙幣の流通量は紙幣全体の約3割となっていて、金額別にみると1万円札が2割、5千円札と千円札がそれぞれ4割だという。

着実に流通が進んでいる新紙幣だが、その反面、生活の中での困りごとも。街の人からは次のような声が聞かれた。

ーー街の人
「ついさっき駐車場で新紙幣が使えなくて困ってた。(紙幣が)戻ってきてしまうので新紙幣しかないとなると困る」

「千円札しかない時にこの時期暑いじゃないですか。喉が渇いた時に自販機によると新紙幣が使えない」

「学校でも使えない。自動販売機がまだ入れ替えられてない。そのせいで買えない時がある」

大分市中心部
大分市中心部

TOS記者が大分市中心部の自動販売機を調査

コインパーキングや自動販売機で新紙幣が使えない。

そうした声を受けて大分市内中心部にある自動販売機を調べてみた。

ーーTOS児玉直輝記者
「こちらの新紙幣の千円札を使って自動販売機を使ってみたいと思う。(紙幣が)出てきましたね。この自動販売機は新札は使えないようです」

「あ、これも使えない(紙幣が)戻ってきた」

なかなか新紙幣に対応している自動販売機を見つけることが出来ない。

10台ほど調べたところでようやく…。

ーーTOS児玉直輝記者
「この自動販売機、新札使えますと書いてありますね(紙幣を)入れてみます。あ、(表示が)つきました。新札が使えるようです」

大分市内中心部にある自動販売機26台を調べたところ新紙幣に対応していたのは8台だった。

TOS児玉直輝記者
TOS児玉直輝記者

全国の飲料の自動販売機約220万台のうち新紙幣対応は約5割(6月末時点)

自動販売機の製造業者による団体によると、6月末時点で全国にある飲料の自動販売機約220万台のうち新紙幣に対応しているものは5割ほどに留まっている。

紙幣を識別する装置を交換したり、システムをアップデートしていく必要があり、すべての自動販売機で新紙幣が使えるようになるのはさらに1年以上かかる見込みだという。

新紙幣発行から1年。流通は確実に進んでいるが新紙幣に対応していない自動販売機がいまだ多いのが現状である。

キャッシュレス決済が普及しているとはいえ、困っている人は多く今後対応が進むことが期待される。

大分市中心部
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テレビ大分
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