相続税や贈与税の税額を算定する際、土地の評価基準となる2025年の路線価が1日公表されました。
県内の変動率の平均値は33年ぶりに上昇に転じています。
鹿児島税務署によりますと、路線価の評価のため県内では3615カ所の土地が調査対象となっていて、それらの土地それぞれで前の年と比較した県内の変動率の平均値は、0.1%の上昇でした。
県内では1993年から32年連続で下落が続いていましたが、上昇に転じたのは33年ぶりです。
県内で路線価が最も高かったのは鹿児島市東千石町の「天文館電車通り」で、1平方メートル当たり93万円と、2024年と比べて1.1%の上昇です。
また、県内で変動率が最も高かったのは、変動率4.9%の西之表市東町の東町通りで、馬毛島の基地整備に伴う経済効果への期待感などが背景にあるとみられます。
それに次いで変動率が高かったのは、変動率3.8%の奄美市名瀬入舟町の屋仁川通りで、コロナ禍を脱しインバウンドの効果が表れたとみられています。
県内の変動率の平均が上昇に転じた要因について、鹿児島市の不動産鑑定士は「鹿児島市に加え、一部の地方都市の上昇が全体を引っ張った」と分析しています。