高校職員の「古賀」などと名乗って飲食店を予約し、当日に架空のワイン業者を紹介して金をだまし取ろうとする「ドタキャン詐欺」。
“ドタキャン詐欺”のLINEアカウントに変化が
「イット!」に、新たに「古賀」とやりとりをしたLINEアカウントに変化があったとの情報が寄せられた。

アトリエシュシュ(東京・世田谷区)・野村裕亮シェフ:
「古賀」から「渡辺」に変わってました。たぶん名前だけ変えて、また何かやってんだろうなと思ってます。

プロフィル画像は同じまま、「古賀」から「渡辺」へと名前だけが変化。
さらに「白川」と名乗っていたアカウントは「佐藤」に変わっていた。

先週木曜日(26日)には、佐賀市のレストランにその「佐藤」を名乗る男からの予約電話があったという。
さがんれすとらん志乃県庁店(佐賀市)・中島隆吉店長:
18時に「佐藤」様、6名様でコース料理を頼みたいということでした。

「紹介する会社からワインを4本仕入れてほしい」と依頼されたが、総額100万円と高額だったことなどから断ったところ、ドタキャンされたという。

さがんれすとらん志乃県庁店(佐賀市)・中島隆吉店長:
せっかく一生懸命作った料理を無駄にされたりして残念です。
ドタキャン詐欺の被害は列島各地に拡大
同様の被害を訴える店は、九州など列島各地に拡大している。
熊本市のフランス料理店では、大学病院職員の「渡辺」を名乗る男から予約の電話が寄せられた。

ケルンよしもと(熊本市)・入馬道成オーナーシェフ:
「そういう詐欺めいたことやめといた方がいいよ」っていう話をして、(「渡辺」は)黙り込んじゃったんですよね。どうせ「熊大病院」とかって言ってるけど違うんでしょっていう話をしたら、「内科です」っていう話になって。
高校職員の「古賀」から名前や職業を変えては繰り返されている「ドタキャン詐欺」。
専門家は、犯人側の狙いが地方都市に移っていると指摘する。

防犯アドバイザー・京師美佳さん:
(狙いは)日頃高額なワインとかを取り扱ってないお店であると、これから地方で個人で経営しているお店なんかは特に注意が必要です。
“ドタキャン詐欺”のルーツは韓国?被害急増
さらにドタキャン詐欺は日本だけでなく、韓国で急増している手口であることが分かった。
被害に遭った食堂の経営者:
イ・ビョンホンさんやチャ・スンウォンさん、 検索してみたら同じ映画に出てくる出演者でした。

韓国で多発していたのは、俳優のイ・ビョンホンさんやソン・イェジンさんが出演する映画の関係者になりすましてのドタキャン詐欺だった。
韓国の映画配給会社の公式SNSでは、映画関係者や出演俳優の名前を使った「No-show」、いわゆるドタキャン詐欺が相次いでいるとして注意を呼びかけている。

加えて、「大統領の夕食会を予約したい」といったケースや軍の幹部をかたる手口などもあり、2024年から2025年にかけての韓国での被害数は537件。
その手口は、やはりワインなどの高級酒代をだまし取ろうとするものだった。
韓国では、この5年間で被害が4.7倍に急増し、警察当局は啓発動画を制作するなどして注意を呼びかけている。
防犯アドバイザー・京師美佳さん:
20数年前からこういった手口っていうのはありました。皆さんが手口を忘れたりとかして警戒心が薄くなったところで、また狙われ始めているというふうに考えたほうがいいのかと思います。
(「イット!」6月30日放送より)