青空の下、マイクで訴えていたのは…“人に言えない心の叫び”です。
イベント参加者:
障害の有無なんて関係ない!俺はそうさ、レペゼン母子家庭。
ラップの歌詞に込められていたのは“人の苦悩や葛藤”。これは、人が心に秘めた思いをさらけ出す「ココロラップ」と呼ばれる独自のラップです。
下崎真世さん:
辛かった思いとか人に言うつもりもなかった思いを、自分で声を上げられなかった人が声を出せるようになるといいなと思って始めました。

イベントを企画したのは、ラッパーの下崎真世(しもざき・まよ)さん(50)。普段は小学6年生の息子を育てる“おかんラッパー”です。

下崎真世さん:
お母さんたるものは、ネガティブなことを言っちゃいけないって思っていたんですけど、いざ出してみたら、自分に対しても「そうだったよね」って俯瞰して見られたし、一歩消化できたなと思います。

10年という長い不妊治療を経て子どもを授かるも、思い通りにいかない育児に悩んでいた下崎さん。
不登校になった我が子に“挑戦する母の姿を見せたい”と48歳でラップに初挑戦しました。

下崎真世さんの歌詞:
はまらない育児書棚にしまった 不登校になった
自由に育て! 住まいを変えて心機一転
依存症不安症 崩れる理想
もう知らんってマジ匙(さじ)投げたい あきらめないおかんの意地は異常
下崎さんは、悩みをラップにすることで肯定的に捉えれるようになったという経験を経て、「同じように悩みを抱えた人が思いを吐き出す場をつくりたい」と、“おかんラッパー”として奮闘しているんです。

下崎真世さん:
チャレンジってハードルが低ければ低いほどいいなと思っているんですよね。ココロラップはうまさだけではない敷居の低さ。「おかんができるんだったらできるかな」というポジションでいきたいなと思っています。
ラップを通して悩みや不安が解消できますように。“おかんラッパー”下崎さんの活動はあすも続きます。
(「イット!」5月12日放送より)