6月11日、中央道の恵那山トンネルで起きた逆走事故。警察は6月27日、逆走車を運転していた99歳の男性の立ち会いのもと、高速道路の一部区間を通行止めにして「実況見分」を行った。過失運転致傷の疑いを視野に任意で捜査を進めている。
99歳男性が中央道を逆走し正面衝突
6月27日昼前、長野県阿智村の園原インターの前に停まった1台の白い車。警察官がドアを開け、車内にむかって何か話しかけている。車内にいたのは長野県阿南町の99歳の男性。6月11日、ある事故を起こした。

中央道下り線の恵那山トンネルで軽乗用車が逆走して対向車と正面衝突した事故。この逆走車を運転していたのが、99歳の男性。衝突された車の40代男性は大けがをした。
チェーン脱着場でUターン3.7㎞逆走
6月27日行われたのは99歳の男性を立ち会わせた警察による「実況見分」。
警察のこれまでの調べで、男性は園原インターから中央道に入り、恵那山トンネルを走行したあと、岐阜県側の出口にあるチェーン着脱場でUターンして、約3.7km逆走したことがわかっている。

息子によると、男性は1人暮らしで、車で買い物に出かけた帰りだったという。
「買い物に行っていたのは確か。そこから帰ろうとして、道を間違えて高速に入ったみたい。パニックになったのか、勘違いしたのか、とにかく逆走した。本人も分かっていないのでは。原因とか聞いてもそもそも(耳が遠く)聞こえていないので会話があまり」と話した。(6月13日取材)
本人が立ち合い「実況見分」
実況見分では、中央道に入ってから、チェーン着脱場でUターンして、事故を起こすまでの一連の流れを確認したとみられ、ところどころで警察官が車内にいる男性に話しかける様子が見られた。

この影響で、中央道下り線は、飯田山本~中津川インター間で、2時間にわたり通行止めとなった。
警察は過失運転致傷の疑いを視野に任意で捜査を進めている。
(長野放送)