毎年ユニークな絵柄を描くことで知られる山形・さくらんぼテレビ隣のサトイモ畑に、2025年も「巨大な地上絵」が完成した。ここ数年はインドの神様が描かれていたが、ことしの神様は日本人に馴染みの深いあの神様だ。

サトイモを世界の人に知ってほしい思いで地上絵
東アナウンサーがいるのは、一見普通の畑。

でも、上から見ると、じつは大黒様の肩の上にいる。

この大きな地上絵が描かれたのは、山形市落合町にある「さとう農園」のサトイモ畑。
地上絵は、農園の社長・佐藤卓弥さんが山形特産のサトイモを世界中の人に知ってもらうきっかけにしたいと、9年前から作り始めた。

山形自慢の「芋煮」を世界にPR
過去3年はインドの神様を地上絵で描いてきた。
2022年は…。

2023年は…。

2024年は…。

佐藤さんは海外の人にも山形のサトイモを知ってほしいと、2017年にナスカの地上絵を描いたことからペルーを訪れ、芋煮を振る舞った。
そして2023年には2022年にインドの神様を描いたことから、山形の芋煮を「世界」へPRすべくインドを訪れ、子どもたちに芋煮を振る舞った。
独自のカレー風味の芋煮を現地の学校で子どもたちに振る舞い、その土地の文化と芋煮が融合し変化することを楽しみながら、芋煮を広く世界に紹介している。

日本の農業を元気に! 勇気がわく地上絵
2025年は、農業や漁業の神様で七福神の1人「大黒様」を描いた。
手にはサトイモを持ち、朗らかな笑顔を浮かべている。

佐藤さんによると、「地上絵を見た時に、『すごく元気になった』『勇気が出た』そう思ってもらえるものをここに描きたいと思い、この絵柄にした」と言っていた。

さとう農園・佐藤卓弥さん:
今、農業界はコメの高騰や、農作物・果物も含め異常気象で本当に大きな被害を受けている。豊作など良い方向に流れてほしいとの思いを込めて今回、大黒様を描かせてもらった。

思いを込めた大黒様の制作期間は約半月。
雨や風が吹く中、縦112メートル・横80メートルの畑に大きな地上絵を描くことは大変な作業だが、農園の仲間と一緒に何とか完成にこぎつけた。

作業に参加した佐藤美香さんは、「完成した時はうれしいです。『ああできてる!』って、上に上がらないとわからないけど、『できてる!』っていう喜びがあります」と話してくれた。

大黒様がつかさどるのは「五穀豊穣」や「商売繁盛」。
日本の農業も元気になってほしいとの願いが込められている。
地上絵は、さとう農園のSNSやユーチューブチャンネルで見ることができる。
(さくらんぼテレビ)
