6月23日に7年ぶりに噴火してから、活発な火山活動が続く新燃岳。
27日、火山に詳しい鹿児島大学の井村隆介准教授が上空から噴火の様子を確認。
今後、マグマ噴火に移行する可能性があるとして警戒を呼びかけました。
鹿児島地方気象台によりますと、新燃岳では27日も午前10時25分に噴火が発生。
噴煙が火口から最高で300メートルの高さに達しました。
その後も連続噴火が継続し、この時間も噴火が続いています。
また、27日午後3時までの24時間に、200回を超える火山性地震が観測されるなど火山活動が活発で、新燃岳の噴火警戒レベルは入山規制の3が継続しています。
そんな新燃岳について27日正午すぎ、井村隆介准教授が上空から視察しました。
井村准教授は今回の噴火の特徴について―
鹿児島大学(火山学)・井村隆介准教授
「2017年や2018年の噴火は丸い穴が空いてそこから噴火している感じだったが、今回は山頂を埋めた溶岩の割れ目に沿って噴火が起こっている。長さも100mから200mくらいの割れ目噴火状態が続いている」
その上で井村准教授は広範囲に火山灰が積もっていることから、土石流や農業被害の可能性を指摘。
さらに今後、2011年や2018年の噴火のようなマグマ噴火に移行する可能性を指摘しています。
鹿児島大学(火山学)・井村隆介准教授
「この後、マグマの噴火に移行することは今の山の状態から間違いないと思う。それがこの後すぐ来るのか、1週間後なのか、1年後なのかは分からない。『今の噴火に注意』ではなく、『長い戦いになるかも』と理解してほしい」
井村隆介准教授によりますと、風下側では気管支系に障害を持っている人は発作が出る可能性もあるので注意が必要だということです。