京都市で高齢の男性を殺害した罪などに問われている元自衛官の水島千翔被告(22)に、京都地方裁判所は求刑通り無期懲役を言い渡しました。
水島被告は裁判で起訴内容を認め、また「中学生の頃から人を殺すことに興味があった」と明かし、犯行に至った経緯を「仕事を憂鬱に感じ、仕事をせずに済むにはどうすればいいかを考え、人を殺すことを思いついた」などと話していました。
そして検察側は「誰が被害者になってもおかしくない無差別な犯行。『人を殺せば自衛隊から逃げる口実になると思った』など、動機は理不尽極まりなく身勝手」と指摘し、無期懲役を求刑していました。
判決の理由について京都地裁は、「無差別の殺人で、『仕事をせずに済むには』と考え、かねてから興味があった殺人を考え、対象を探して徘徊したあげく、足が悪い被害者への凶行は自分本位で、いたって身勝手で、人を殺すことに対して葛藤が見られない。生命の軽視は著しく、きわめて強い非難に値する」と指摘しました。
そして「犯行については残虐であって悪質で、若年で前科がなく、裁判で反省を述べ、母親が監督を申し出ているなど事情はあるが、主文の刑期(=無期懲役)は免れない」と述べました。
■犯行に至った経緯「自衛隊の仕事を憂鬱に感じ 仕事をせずに済むにはどうすればいいかを考え 人を殺すことを思いついた」
元自衛官の水島被告はおととし、京都市東山区で岡田好次郎さん(当時82歳)を包丁で刺して殺害した罪などに問われています。
水島被告は起訴内容を認めていて、犯行に至った経緯を「自衛隊の仕事を憂鬱に感じ、仕事をせずに済むにはどうすればいいかを考え、人を殺すことを思いついた」などと話していました。
■裁判の中で「中学生の頃から人を殺すことに興味があった」と明かしていた被告
裁判の中で水島被告は、「中学生の頃から人を殺すことに興味があった」と明かし、犯行前には寮の最寄り駅周辺で”抵抗されにくそうな”子供や女性を探したり、犯行後には「いずれ逮捕されるので、急いで他の人も殺さないといけない」などと街を徘徊したりしていたことも明かしました。
被告人質問で弁護側に「今後つらい事があったらどうするのか?」と問われると「周りの人に相談して乗り越えようと思っている。二度と人を殺しません。約束します」などと述べていました。