道庁赤れんが庁舎のシンボル、八角塔。
その内部が初めて公開された。
「八角塔」初公開に潜入
5年あまりに及んだ大規模改修を終えた道庁赤れんが庁舎。
その中心にそびえるのがシンボル八角塔。

その内部に初潜入する。
「階段を上がると360°にたくさんの窓があります。こちらからバルコニーに出られるということです。行ってきます!」

「緑が広がり、その奥に札幌市街地のビルが立ち並んでいます。明治時代から受け継がれてきた歴史を感じつつも、近代的な札幌の景色を楽しめます!吹き抜ける風も気持ちいいです」(いずれも江上太悟郎アナウンサー)

リニューアルのため、一度は取り外された重さ約22トンの八角塔。
銅板を取り換えるなど建設当時の美しさを取り戻した。
道産の木材を使用し、やわらかい光が入り込む内部は、7月25日のリニューアルオープンからバルコニーとあわせて見学が出来るようになる。

八角塔をめぐる知られざる歴史
そんな八角塔には、波乱万丈の歴史がある。
これは1961年、昭和天皇が札幌を訪問された映像。
この時、赤れんが庁舎に八角塔はない。
しかし、完成した1888年には確かにその姿が。

建設の際、道庁長官の「鶴の一声」で設置されたのだ。
「建てられた当初は、八角塔の上のポールには風向きや天気を伝える旗が掲げられ、天気予報の役割もしていたそうです」(江上アナウンサー)

人々は掲げられた旗を見て、天気を知った。
ところが…八角塔は10年も経たずに撤去されたのである。
原因はまさかの設計ミス。風が吹くと揺れ動いたという。
その73年後、昭和の改修でようやく当時の姿が復元された。

時を超えて札幌を見守る道庁舎
そして時代は令和に。
今回のリニューアルで八角塔を有料で見学できるようになったほか、庁舎の中にはカフェなども。
北海道開発の拠点から道民や観光客の憩いの場へ。
時代と共に姿を変えながら札幌の街を見守っている。
