プレスリリース配信元：株式会社博報堂

AI時代の創造力の価値とインパクトを、社会に向けて発信・提供

株式会社博報堂（本社：東京都港区、代表取締役社長：名倉健司、以下博報堂）が運営するUNIVERSITY of CREATIVITY（以下、UoC）は、AI時代における創造力の価値や意識、社会的インパクトをグローバルな規模で明らかにすることを目的に、「創造力に関するグローバル調査」を実施しました。日本・中国・アメリカの3か国で15歳以上の男女その他 計2,115人を対象とするインターネット調査から見えた主な調査結果を報告いたします。

■調査結果サマリー

【自分を創造的だと思う】
・自己認識は日本が24.8%と、中国・アメリカより50ポイント以上低い。
【創造性に関する自己認識とAIの関係】
・「自分を創造的だと思う」と認識している人ほど、AIを高次元に活用している。
【各国のAIに対するイメージ】
・「日本：やや慎重」、「中国：価値創造のパートナーとして期待」、「アメリカ：期待と懸念が拮抗」。
【「創造性」と聞いて何を思い浮かべるか】
・「アイデアを形にすること」「0→1の創出」「新たな理論や方法の創出」が３か国共通で上位に。
【創造性がより活用されるべき領域】
・１位は、日本・アメリカでは「教育・学び」。中国では「AIの開発や利活用」が１位に。

今後、調査対象国を拡大し、「創造力に関するグローバル定点調査」として、AI時代の創造力の価値とその行方を客観的に調査分析する年1回の定点調査を実施していきます。各国の潜在意識や文化的背景を踏まえながら、創造性の価値について探究し、その成果を「創造力白書」としてまとめ、社会に向けて広く発信・共有していく予定です。

■調査概要

【調査目的】
AI時代の創造力に関する価値や行方、社会的インパクトを、グローバルな規模で明らかにすることを目的に本調査を実施。今後は調査対象国を拡大し、「創造力に関するグローバル定点調査」として毎年実施していく予定。長期の時系列調査を通じて、各国における創造力の価値や意識の差異、その変化を継続的に追跡していく。

【調査地域】
日本（東京、大阪）
中国（北京、上海）
アメリカ（ニューヨーク、カリフォルニア）

【調査人数】
2,115人（日本710人、中国700人、アメリカ705人）

【調査対象】
15歳以上男女、その他の回答含む



【調査期間】2025年3月12日～23日
【調査方法】インターネット調査
【企画設計・分析】UNIVERSITY of CREATIVITY
【実施・集計】株式会社インテージ

UNIVERSITY of CREATIVITY（UoC）

UoCは、株式会社博報堂が設立した未来創造の技術としてのクリエイティビティを研究・開発・社会実装する専門機関です。「We are ALL Born Creative. すべての人間は生まれながらにして創造的である。」を理念に、AIやビッグデータが急速に普及する今こそ、創造力を人類最大の資本として捉え直し、新しい文明の地図を描くための「クリエイティビティの港」となることを目指しています。文理芸や産官学の垣根を超えて、多様なクリエイティビティの研究と実験を掛け合わせることで、世界の課題解決や新たな感動の源泉を生み出していきます。
公式サイト：https://uoc.world/

■調査結果詳細

１.自分を「創造的」だと思う（全年代合計）
日本は、中国やアメリカと比べて50ポイント以上の差が見られ（TOP3 BOX）、創造性に対する自己認識のギャップが浮き彫りとなりました。



２.「創造性に関する自己認識」と「AI活用頻度」の関係
自分自身を創造的だと思っている人は、AIを積極的に使っている傾向が見られました。特に中国では、この関係が構造的な現象として顕著に表れています。



３.「創造性に関する自己認識」と「AI活用レベル」の関係
自分を「創造的である」と認識している人ほど、AIをより高次元に使いこなしている傾向にあることが分かりました。この結果は、AIが単なる最適化や効率化のツールにとどまらず、新たな価値創造のパートナーとして積極的に活用されている現状を示唆しています。



４.「AI」のイメージについて（全年代合計）※複数回答可
日本では、AIは人間の創造性や主体性を損なう印象を持つ人が多く見られ、全体として慎重でやや悲観的な見方が現状では拡がっています。中国では、AIによる創造性拡張の期待が非常に強く、AIと社会と創造性を共進化させる未来像が広く認識されていることがうかがえます。アメリカでは、仕事や創造性を奪うといった懸念が目立つ一方で、「労働からの解放」、「創造性の拡張」といった前向きな意見も上位にランクインしており、期待と懸念が拮抗する構図となっています。



５.「創造性」と聞いて何を思い浮かべるか（全年代合計）※複数回答可
「アイデアの具現化」、「0→1の創出」、「新たな理論や方法の発見」は3か国共通で上位に挙がり、創造性の共通イメージとして広く認識されていることが分かりました。これに対して、日本では「新しい常識や秩序の創出」に価値が置かれ、社会構造アップデートへの関心が高い結果になりました。中国では「新たな経済やビジネスモデルの創出」が重視され、創造性が実利や革新と結びついています。アメリカでは「美しさや面白さ」が上位に挙がり、美意識や感性、感動を支持する傾向が見られました。また、「異なるものの融合」を約半数が回答し、異種混交的な発想や多様性の統合が創造性の重要な要素と捉えていることが示唆されました。



６.「創造性」がより活用されるべきだと思う領域はどれか（全年代合計）※複数回答可
日本とアメリカは共通して「教育・学び」が1位となり、創造性を次世代にどう育むか、どう学び直すかという視点が重視されています。これは創造性の基盤として教育への関心の高さを示していると言えます。一方、中国ではAIや宇宙、エネルギー開発など、テクノロジーの進化と創造性を直結させる姿勢が見られ、イノベーション領域に対する関心の高さが際立っています。アメリカでは、食やウェルビーイングが上位に入り、創造性を日常や個人の豊かさと結びつける傾向が特徴的です。



＜参考資料1＞
「創造性に関する自己認識」と「AI活用頻度」の関係



＜参考資料2＞　
「AI」を使って、なにをしたことがあるか（全年代合計）
専門的な知識やスキルを特に必要とせず、誰でも気軽に利用できるレベルを「初級」、 一定の専門性や企画力は必要だが、AIに関する深い知識がなくても活用できるレベルを「中級」、より専門的な能力を要し、創造的に難易度の高い成果物をゼロから生み出すレベルを「上級」としています。




企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ

PR TIMES