「解散は選択肢の中に入っていない」。

18日石垣市議会で自身の不信任決議が可決されたことについて19日石垣市の中山義隆市長は、10日以内に議会を解散せずそのまま失職する選択肢を選ぶことを示唆しました。

石垣市が6月議会に提出した中山義隆市長の専決処分を巡って日付の改ざんなどが明らかになったことを受けて、18日市議会に出された中山市長の不信任決議案は賛成多数で可決されました。

問題となったのは国民健康保険事業の特別会計補正予算の専決処分で、文書では手続きが期限に間に合ったようにみせかけるため5月30日と記載されていますが実際に決済されたのは6月9日で、委員会でも日付改ざんに伴う虚偽の答弁を行っていました。

花谷史郎議員:
4期16年の長期政権による行政組織の腐敗、弊害というよりほかない

市長村長の不信任決議が可決されたのは沖縄県が把握する2007年以降、県内で初めてで、中山市長は28日までに、議会を解散するか判断し、解散しない場合はそのまま失職します。

不信任決議から一夜明け中山市長は「解散は選択肢に入っていない」と述べました。

中山義隆市長:
皆さんと相談して出処進退を判断したいと思います。こういった議案の提出の仕方ですので、それに対する不信任案で議会の解散というのは筋が通らないだろうと私は思っていますので、基本的に解散は選択肢の中に入っていません

中山市長はこのように述べ議会を解散せずそのまま失職する選択肢を選ぶことを示唆しました。

不信任決議では賛成に回った市政与党会派ですが、市長選が現実味を帯びる中で現職の擁立を見据えています。

自由民主石垣 長山家康会派長:
市長選にあたっては、信を問うてほしいという意味では本人の出馬もありだろう。信を問うって意味では、あると思います

一方、野党中立会派は、与党議員に対し市議会の議決の重みを踏まえた対応をとるようけん制しました。

ゆがふ 花谷史郎会派長:
(不信任案に)当然賛成した方は、もし中山市長が出馬されるのであれば、不信任を突きつけたわけですから、そこで支持というのはとてもではないですけど、市民が許さないだろうという風に考え

19日の市議会で中山市長は、市議会や市民に謝罪しました。

中山義隆市長:
様々な事情でみなさまに混乱を招いたことをこの場を借りてお詫び申し上げます

中山市長が28日までに議会を解散せず失職した場合、50日内に市長選が実施されます。

沖縄テレビ
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