随意契約で政府から売り渡された備蓄米の販売が、12日から大分県大分市のディスカウントストアで始まった。
この日は、朝早くから多くの人が並び、わずか20分ほどで完売した。

備蓄米を求めて300人以上の行列
いよいよ大分市でも販売が始まった備蓄米。
12日午前8時、ミスターマックス西大分店には朝早くから300人以上が並んだ。
並んでいる人からは「昨日、ネットで探したら販売予定があったので朝早く家を出た」「月の出費がお米でかさんでしまうので今日買えたらいいと思って来た」などといった声が聞かれた。
こうした状況に、店側は開店を15分早めて対応。

最後の1袋を購入した客「運がよかった」
販売されたのは2022年産の通称「古古米」で、5キロ入りの値段は税込み1944円だった。
「待った甲斐があった、うれしい」と喜ぶ客も。用意された350袋はわずか20分で完売した。
最後の1袋を購入した客は「運がよかった。普通の買い物に来たがお米を安く出してると言ったから」と話していた。
一方、買えなかった人は「今来たばかりで、もっと早めにくればよかった」と残念そうにしていた。
ミスターマックス西大分店の戸高清和店長は「お米に対する関心度の高さをしみじみ感じている。よりお客様にとって安定した供給が実現できるようにお買い物の選択肢の幅を広げていけたら」と語った。

備蓄米を購入した人の中には“1日に5合”米を食べる水泳選手も
こちらの店で備蓄米を買った人の中には隣の別府市から訪れた人もいた。
「無事買えて良かった帰って食べたい」こう話すのは立山拓路さん24歳。
立山さんはスイミングスクールで働いていて選手としても活動しているそうだ。
取材班は別府市で一人暮らしをする立山拓路さんの自宅に伺い、昼ごはんのために早速購入した備蓄米を炊く様子を撮影させてもらった。
普段食べるコメの量は1日に5合、食費を節約するため12日は開店2時間前の午前7時ごろから並んだという。
「においがおいしそう」と話す立山さん。

気になる古古米の味は?
ーー立山拓路さん
「おいしいです。そんなに銘柄米と変わりはない」
県内でも徐々に販売が始まっている備蓄米。しかし、販売時期が未定のスーパーなども多くたくさんの人に行き渡るにはまだ時間がかかりそうだ。
