この時期、雪のように舞うポプラの綿毛。
その美しさの裏に、火災の危険が潜んでいる。
札幌市ではポプラの綿毛に火が燃え移る火事が相次ぎ、消防が注意を呼びかけている。
「こちらは、ポプラの綿毛で、じゅうたんのようになっています」(阿部空知記者)
まるで雪が積もっているような不思議な光景。
ここは北海道庁赤レンガ庁舎前の庭。

地面を覆っている白いふわふわの正体は―ポプラの綿毛。
「きれいだなと思って、雪みたいで」(札幌市民)

6月の今の時期、幻想的な景色を生み出すポプラの綿毛。
しかし、その綿毛に火が燃えうつる火事が、札幌で相次いでいる。

6月15日、手稲区の前田森林公園で「ポプラの綿毛にライターを落とした」と通報があり、消防車3台が出動。
火は、30分後に消し止められた。
14日にも、南区澄川の公園で、立ち木やポプラの綿毛が燃える火事が発生。

ポプラの綿毛は、どれぐらい燃えやすいのだろうか…
札幌市消防局の協力で、実際に火をつけてみると―

火がふれた瞬間、トレイの中の綿毛に一気に燃え広がった。
「ポプラの綿毛の性質としては非常に空気を多く含んでいるという点がある、一度燃えてしまうとその酸素を取り込んで、一気に燃え広がる性質がある」(札幌市消防局 佐藤剛さん)

札幌市内では、ポプラの綿毛に燃え移ったとする火事が、5年連続でおきていて、その多くが、人が関与した出火だという。
「ポプラの綿毛だとかそういったものが近くにある場合は火の使用を控える」(札幌市消防局 佐藤剛さん)
綿毛が舞う季節、火の取り扱いには、いつも以上の注意が必要だ。
