1本の針金から生まれた生き物の展示会が山形・東根市で開かれている。針金という身近な素材で作られた作品には、「自然に興味を持ってほしい」という作者の願いが込められている。

針金1本から立体的な生き物1000点以上生まれる
カニやカマキリ・並んで歩く2匹のキツネ、これらの動物たちはすべて「針金1本」で作られたもの。

東根市のまなびあテラスで開かれているのは、針金造形アーティスト橋寛憲さんの作品展「はりがねのいきものたち」。

会場には針金から生まれたさまざまな生き物、なんと1000点以上が並んでいる。
作者の橋さんは子どものころから動物が大好きで、大学生の時から約30年、ステンレス製の針金を細かく折り曲げて立体的なアート作品を作っている。

数センチから2メートル超える大きなものまで
今回の展示のテーマは「海・川・森のいきものたち」。
針金の生き物たちが暮らすジャングル・山を抜けると、海が広がるような形で展示されている。

太い針金で作られた魚と、細い針金で作られたクラゲ、まるで自分も海にいるような気持ちになる。
数センチの小さなものから2メートルを超える大きなものまで、動物好きの橋さんにしか作れないリアルで繊細な作品はいまにも動き出しそうだ。

細やかな手仕事に見る人も感動
そして特に人気なのが、カエルたち。
よく見ると、一筆書きのメッセージもついている。

山形市から見に来た人は、「一筆書きで文字も書いてあってびっくり。小さい作品から大きい作品もあって、すばらしい作品ばかりで驚いた」と話し、
東根市から来た人は、「タツノオトシゴが細い針金でできていておもしろいなと写真を撮った。細かくて自分じゃできないようなものばかりで見ていて楽しい」と話してくれた。

針金から生まれた作品には、見た人に「自然への興味を持ってほしい」という願いが込められている。

橋さんの作品展「はりがねのいきものたち」は、6月15日(日)までで、最終日には実演も行われる。
15日にはワークショップも行われ、実際に「はりがねのいきもの」を作ることができる。子どもだけでなく大人も参加できるという。
(さくらんぼテレビ)