パラ陸上・やり投げの日本記録保持者、妻鳥和枝さんによる講演会が宮城学院女子大学で開かれました。

妻鳥和枝さんは看護学校の教員をしていた2012年に神経系のけがをして、突如、車いす生活となり介助犬との生活が始まりました。

しかし、当初は現実を受け入れることはできなかったと話します。

妻鳥和枝さん
「私は自殺未遂も何度かしているが、自分が死ぬだけではなく子供たちを残して死ぬことができない。お母さんと一緒に無理心中しないかと、子供に言ってしまった。子供にそれがものすごくつらかったと、高校生のときにしみじみ言われた」

妻鳥さんは再スタートを切るまでに、ショック、否認、混乱、解決への努力期、受容の5段階のプロセスがあったと言います。

妻鳥和枝さん
「人に助けを求めるイコール負けているように感じた。負けず嫌いだから、障がい者の自立というのは人によって自立の考え方は違うが、人から助けをもらうために自分からヘルプを出すのは自立の一歩。社会全体に支えられて助けられて、今があることを声を大にして言いたい」

学生
「つらい時期から元気な時期に乗り越えるにあたって、さまざまな人とか補助犬が関わっていること、みんなで乗り越えたことがすごい」
「自分にもできることは何だろうと考えて、これからいろんなことに挑戦していきたいなと思えるきっかけになる講演だった」

妻鳥さんは、6月7日から仙台市で開催されるジャパンパラ陸上競技大会に出場します。

仙台放送
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