「イット!」が2日に放送した、東京・板橋区にある7階建て賃貸マンション。
突然、家賃が2.5倍になり、住民たちの知らぬ間に民泊の営業が行われていたという。
4日の取材中、これまで住民たちにマンションのオーナーと名乗っていた人物がカメラの前に姿を現した。
新オーナーC社・責任者の登録住所は中国
家賃2.5倍の通知を行ったのは、長年マンションのオーナーだったA社から、転売を経て新たにオーナーになったC社。

マンションの住民:
全ての部屋を19万円に賃料を値上げすると。

同じ板橋区内の1K賃貸マンションの相場よりも、はるかに高額な新家賃19万円。

C社の登記簿には、その責任者Z氏の登録住所は中国と記載されている。
そして、C社の値上げ通知後に様々な異変が。

マンションの住民:
民泊を運用していて(民泊の客が)来てましたね。ほぼ毎晩のようにいました。その時の載っていた(宿泊予約)サイト、2万4000円~2万5000円ぐらい。
民泊としての実態は板橋区も把握。民泊営業に必要な手続きはされていなかった。
いきなり翌月からの値上げ通知…
こうした動きと並行し、住民を追い出すようなC社側の動きは他にも。

2025年1月、住民に配布された家賃値上げの通知書には、新家賃の実施は8月からと書かれていた。しかし、2月になると…。

マンションの住民:
ドアを開けたら見知らない男の人が立ってて、「どなたですか」って聞いたら「ここのオーナーだ」って言われた。そしたら「3月から値上げだよ」って。「は?」って。
C社の責任者Z氏が直接訪問し、書面にない3月からの値上げを通告。

さらに、住民が値上げ拒否の意思を書面でC社側に送ると、5月、それまで動いていたエレベーターが突如停止。現在まで再開されないままに。

住民:
なんで急に壊れたとわかった?
C社スタッフ:
急に壊れる(わけ)じゃない。みんな安全のため。
住民:
(修理や点検は)いつなの?
C社スタッフ:
いや、私もわからない。
責任者Z氏が出現!
こうした一連の行動の真意を聞こうとC社に取材を試みたが、詳細を知るはずのZ氏は「すでに辞めた」と説明された。

そして4日、改めてマンションを訪れると、住民の1人がまさに退去しようと引っ越し作業を行っていた。すでに4割がマンションを退去、もしくは退去予定という。

引っ越し作業中の住民:
(Q.退去する理由)いろいろな理由があるが、まずはオーナーが信用できない。住み続けても、エアコンが壊れても直してくれない。水回りなどが壊れたらどうしようもなくなるので。
そんな引っ越し作業を取材していると、まさかの人物が姿を現したのだ。

突然、ふすまを開けて閉めた人物は、住民によるとマンションのオーナー、C社の責任者Z氏。
我々の取材に会社を辞めていると説明された人物だ。
「オーナーじゃない」足早に消えたZ氏
Z氏は4日、退去の立ち合いに来ると住民に通告していたという。
現場で改めて取材を申し込むと…。

C社責任者・Z氏:
(Q.オーナー?)オーナーじゃない。
(Q.Zさん?)Zじゃない。(Q.Zさんですよね?)ちょっと…。

我々の問いかけを遮ると、足早にマンションの外へ。
Z氏らしき人物は、信号無視をしながら雑踏に消えていった。
住民が納得できる理由は語られるのか。
取材班はその後も繰り返しC社側に接触を試みているが、現在まで返答はない。
(「イット!」6月4日放送より)
※FNNでは「オーナー交代によるマンショントラブル」を継続取材しています。情報提供してくださる方は、ぜひこちらまでご連絡ください。