鹿児島市が家計の光熱費負担を軽減する新たな補助金制度を開始する。6月1日以降に省エネ性能の高い家電製品を購入した市民に対し、最大3万円を支給するという取り組みだ。省エネ家電への買い替えを促進し、市民の家計支援と環境保全の両立を目指している。
対象は「星3つ以上」の省エネ家電
この補助金制度は、鹿児島市民の光熱費負担軽減と二酸化炭素排出削減という2つの目的を持っている。対象は、6月1日以降に鹿児島市内の店舗で購入した新品の家電製品だ。具体的には、エアコン、テレビ、冷蔵庫、冷凍庫といった主要家電とLED照明器具で、省エネラベルが星3以上の製品が対象となる。星3以上の製品は省エネ達成率が高くなり、光熱費が安くなるためだ。

注意したいのは、インターネットなどで購入した製品は対象外となる点だ。市内の実店舗での購入が条件となるため、オンラインショッピングでの購入を検討している市民は気をつける必要がある。
購入金額に応じて1万円から3万円を補助
補助金の額は購入金額によって3段階に分かれている。5万円以上10万円未満の家電購入で1万円、10万円以上15万円未満の購入で2万円、15万円以上の購入であれば最大の3万円が支給される。

対象となるのは鹿児島市に住民登録があり、購入した製品を自分で使用する人だ。申請は1世帯につき1回のみ可能となっている。これにより、できるだけ多くの市民が恩恵を受けられるよう配慮されている。
6月6日から申請受付開始、予算到達で終了
この補助金制度の申請受付は6月6日から始まる。申請方法はオンラインまたは郵送で、予算額の2460万円に達した時点で終了となる。先着順の制度となるため、申請を考えている市民は早めの行動が求められるだろう。
鹿児島市では専用コールセンターを設置し、市民からの問い合わせに対応している。制度の詳細や申請方法について不明点がある場合は、このコールセンターに相談することができる。
家電店も期待を寄せる省エネ需要
鹿児島市内の家電量販店では、この制度による需要喚起に期待の声が上がっている。エディオン鹿児島南店の諸留智宏店長代理は「最近のお客は省エネの商品に対して意識が高い。この補助金で(これまで)買い控えしていたお客も買ってくれると思う」と話す。
昨今の電気料金高騰を背景に、省エネ性能の高い家電への関心は高まっている。この補助金制度は、そうした省エネ志向の市民の背中を押す役割を果たすだろう。

夏を前に冷房需要が高まるこの時期、エアコンの買い替えを検討している市民にとっては絶好のタイミングだ。省エネ性能の高い製品に買い替えることで、補助金を受け取りながら、長期的には電気代の節約にもつながる可能性がある。
鹿児島市のこの取り組みは、市民の家計支援と環境配慮の両立を目指す意欲的な政策といえるだろう。予算に限りがあるため、申請を考えている市民は早めの行動が求められる。
(鹿児島テレビ)