松江市の島根原子力発電所で2010年に発覚した点検不備の不祥事を教訓に、再発防止などを誓う中国電力の「原子力安全文化の日」の式典が6月3日に行われ、出席した幹部社員などが安全への誓いを新たにしました。
島根原発を見下ろす松江市鹿島町の島根原子力館。中国電力の中川賢剛社長が「誓いの鐘」を打ち、原発での「安全最優先」の徹底をあらためて確認しました。
島根原発では2010年、500を超える機器の点検不備が発覚。この不祥事を風化させないため、国に最終報告書を提出した6月3日を「原子力安全文化の日」と定め、再発防止を誓い、安全文化の大切さを全社員で確認しています。
2024年12月に2号機が再稼働してから初めて行われた今回の式典には、中川社長と関係会社を含む幹部社員35人が出席。
全員で指さししながら誓いの言葉を唱和、安全最優先の方針を改めて確認しました。
中国電力・中川賢剛社長:
今のやり方が良いか常に問いかける姿勢を持ち、原子力安全文化の日を定めた時の初心に立ち返ることが大切です。
ただ島根原発では2号機の再稼働後、2025年2月には原子炉格納容器内の監視機器の不具合が起きるトラブルが発生しています。
中国電力・中川賢剛社長:
何よりも2号機の安定稼働、地域の皆様に安心いただけるよう情報発信をきちんとやっていきたいと思う。
中国電力は今後、安全を最優先に2号機の運転と3号機の稼働に向けた審査や工事を進めていきたいとしています。