川沿いを散策中に偶然発見
島根・隠岐の島町で地元の自然観察指導員の男性が、珍しい色に変色したワラジムシを見つけ、隠岐の自然の不思議さを再確認している。
【撮影:白石泰志さん)
青や紫色をした小さな生き物「ワラジムシ」だ。
発見して撮影したのは、島根県の隠岐諸島や鳥取県の大山で活動している自然観察指導員の白石泰志さん。
6月1日に、隠岐の島町の有木川(あらきがわ)の上流部を散策中に、道端の石に付いたコケの中に青く輝く生物を見つけた。
よく見たところ、「ワラジムシ」だとわかった。

個体変異の色違い…ではなく「ウイルス感染」
ワラジムシは、朽ち木や枯れ葉、石などの下、石垣の隙間などに隠れていて、枯れ葉や昆虫の死骸などを食べて土に戻す「分解者」としての役割を果たしているが、住宅地などで大量発生すると不快感を与えたりし、厄介者のような存在でもある。
白石さんは、よくある個体変異の色違いかと思い調べた所、ウイルスに感染したことによって変色したとても珍しいワラジムシだと分かったという。
感染したら寿命が短くなり4カ月未満で死ぬということで、翌日に確認してみるとすでに死んでいたと話す。

隠岐諸島の自然の不思議さを再確認
青く変色するのは、「イリドウイルス」に感染するためだということで、このウイルスはダンゴムシやワラジムシに感染するものの、人間には感染しないという。
隠岐の自然の中で偶然見つけた珍しい生き物、自然の不思議さを改めて印象付けたワラジムシだった。
