津山市で主婦が連れ去られ、多額の現金が引き出された事件は、未解決のまま２０２５年６月３日で２３年を迎えました。警察は現在も主婦の行方を探し捜査を続けていて、情報提供を呼びかけています。
この事件は、２００２年６月３日、当時５４歳の津山市の主婦、高橋妙子さんが自宅から連れ出され、夫・幸夫さん（８２）の銀行口座から約７００万円が引き出されたものです。
事件当時、幸夫さんは連れ去られた高橋さんからの電話を受け取っていました。
（電話）
「もしもし妙子ですけど身の危険はないから心配しないでください」
「どうしたん？」
「車でぐるぐる連れまわされて、今ちょっとどこまで言っているかよく分からないけど、たぶん岡山ぐらいだと思います」
「連れまわされとん？誰に」
「警察に言わないでください」
これが２人の最後の会話になりました。
警察は現金を引き出した男女を特定しましたが、２人は自殺していて高橋さんの行方は依然、分かっていません。現在も２４人態勢で捜査が続けられていて、３日は捜査員らが市内のスーパーで情報提供を呼びかけるポケットティッシュを配布。警察には２５年４月末までに４７８件の情報が寄せられていますが、２４年６月以降の新たな情報は７件と少なくなっています。
（市民は…）
「なんとなく聞いたことがあるが これ（チラシの画像）で知っているという感じ。われわれも他人事ではない。頑張って隣近所に呼びかけてみる」
（津山警察署 横田尚史捜査管理官）
「去年は容疑者として浮上していた男性が立ち寄っていた店の情報があった。当時どういった形で店に来ていたのか、情報を新たに得た。そういう埋もれた情報はまだあると思う」
幸夫さんはＯＨＫの取材に対し「５年、１０年探しても見つからない空しさ、無念さがある。皆さんの情報しか探す糸口が無い。最後まで見つけてほしいというのが今の気持ち」とコメントしています。
警察は下記の電話番号で情報を受け付けています。
※津山市主婦行方不明事件捜査本部
津山警察署 ０８６８ー２５－０１１０
岡山県警察本部捜査第一課 ０８６－２３４－０１１０
