「ふくい・くらしの研究所」が行った消費者の暮らし向きに関する調査では、コメを含む様々な物価高を反映し、暮らし向きは過去2番目に悪い水準となりました。
 
調査は民間の消費者団体「ふくい・くらしの研究所」が半年ごとに行っています。今回は県民生協の組合員2500人を対象に2025年3月に実施し、約640人から得られた消費動向をまとめました。
 
消費マインドは2023年秋から回復傾向でしたが、この半年間でコメが大きく値上がりし、野菜や燃料など生活必需品の物価高も長引いていることから、暮らし向きの指数は過去2番目に悪い水準となりました。
 
「大きく値上がりしたと感じる品目」を尋ねる質問ではコメが43%と4.5ポイントアップし、上昇率は野菜に次いで高くなりました。
 
今後、政府の格安備蓄米が県内でも流通することが見通されますが、調査の結果を分析した仁愛大学の南保勝特任教授は、米どころである福井の県民性もあり、暮らし向きに与える影響は限定的になるとしました。
 
南保勝氏:
「高くても良いものを選び、満足度を維持する感覚が強いと思う。備蓄米でコメの値段が下がるとは考えにくく、コメの値段等々が足を引っ張り、もうしばらくは物価上昇の基調は続くだろう」
 
今後、半年間についても物価高と賃金のバランスが取れない限り、暮らし向きに改善の勢いは見られないとしています。
 
食料品を購入する時に「多少高くても購入する理由」を訪ねた項目では、トップが「国産」で73%、2位が「おいしさ」で68%との結果でした。
 
今後、市場に出回ることになる“格安備蓄米”は価格だけでなく「おいしさ」も重要な要素になりそうです。

福井テレビ
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