黒い車を押しつぶした巨大な物体は、足場ごと崩れ落ちてきた解体中の住宅だった。
車はフロント部分がボコボコにゆがみ、窓ガラスは跡形もなく粉々に砕け散っていた。
住宅の解体工事中に足場ごと崩れ落ちる
現場は、東京・足立区の住宅街。

先週金曜日23日の午後、住宅の解体作業中に事故が起きた。

近隣住民は、「爆弾が落ちたような音というかね。まあすごい音ですよ。バゴン!ドカーン!そんな感じですね」と話す。

住宅の2階部分が崩れ落ち、駐車場に止めていた隣の家の車が下敷きになってしまった。
事故直後の写真には、作業員が崩壊した現場を不安げにのぞき込む様子も見られた。
住宅の間にある柵は激しくゆがんでしまっていた。
車がつぶされる被害に遭った隣の住人は、突然“聞き慣れない音”を耳にしたと話す。

車をつぶされた隣の住人:
突然今までと違った音がして、少しおかしいなって外に出たところ、車の上に屋根が乗っている状態になってしまって。
つぶされたのは、子どもが生まれた年に購入した思い入れのある愛車だった。
車をつぶされた隣の住人:
ここはもう割れている状態になります。悲しいの一言ですかね。
近隣住民から気になる証言も
なぜ解体中の住宅が崩壊したのか、近所の住民からは気になる証言も。
近隣住民:
普通屋根から壊すのかなって思ってたらそうじゃなく、もう近所の方はなんかちょっと危なっかしいなと。

近隣住民:
なんか危ない作業してるなぁと思って、根元をドーンとつぶしたりグラグラっと。
近隣住民:
重機のツメでガンガンガンガンやってましたからね。これじゃあ倒れてもしょうがないのかな、あとから思うと。
事故の状況を解体作業の専門家に見てもらうと…、

こういった倒れ方は初めて拝見しました。何かしらのミスがあって、おそらく残しておかなきゃいけない柱、支えておく柱を途中で壊してしまって、重さに耐えきれず崩れてしまった。
警察によると、この事故で1人が軽いけがをしたという。
解体業者側は、被害を受けた隣の住人に謝罪し、車の修理などについてはしっかり対応すると説明しているという。
(「イット!」5月26日放送より)