自然が織りなす絶景が見ごろのピークを迎えるのを前に、その場所には早くも多くの観光客が訪れていた。

秋田県と岩手県にまたがる日本百名山の1つ「八幡平(はちまんたい)」。
その頂上付近にある鏡沼は、雪解けの時期に全体が“龍の目”のように見えることから「ドラゴンアイ」と呼ばれている。
「ドラゴンアイ」“開眼”見ようと多くの登山客
その目が完全に開く“開眼”の時を目前に控え、この週末、駐車場には朝から多くの車がずらり。
絶景が待つ山頂付近までは子どもでも登れるとあって、登山客の中には親子連れの姿も見られた。

雪の地面を一生懸命に登ってきたのは、宮城県から来たという親子。
ドラゴンアイを見るのは初めてだという。
ーー初めて見てどう?
宮城から来た親子の子ども:
楽しい。

宮城から来た親子の親:
思ったより大きくてきれいですね。

多くの人が、できるだけ上からドラゴンアイを見ようと集まっていた。

ドラゴンアイを囲む多くの登山客。
この日は曇りだったこともあり、開眼には至らなかったが、訪れた人はみんな満足げだった。

観光客は、「もうちょっと上があったかも」、「たぶんもっと“ビジュ”いいときがあるね」、「もっといいときあるけどね。思ってたよりは全然よかった」、「満足感ある。満足感はめちゃくちゃある。来てよかった」などと話していた。
雪が残りツルツルの道に大苦戦する人々が続出
5月下旬の現在も、地面には雪がびっしり。
そのため、ツルツルの道に大苦戦する人々が続出していた。

観光スタッフに支えられながら、なんとか歩く女性も。
こうした状況から、八幡平市観光協会はスニーカーではなく、長靴やトレッキングシューズでの登山を呼びかけ、サービスセンターでは長靴の貸し出しも行っている。

にもかかわらず、アメリカから来たという女性は、ダウンジャケットを着用しているものの、履いていたのはサンダルだった。
アメリカからの観光客:
正しい靴は車にある。でも(履き替えるのが)面倒くさかったの。
宮城から来たという男性もサンダルだった。

宮城から来た男性:
なんかもう下で長靴売ってる時から終わったかなと思ったんですけど、まあとりあえず行ってみないとわかんないかなと思ったらやっぱりダメだなって。

観光協会スタッフ:
山の天気は変わりやすい。防寒対策、ぜひ今後は気をつけてください。
宮城から来た男性:
本日はいい勉強にさせていただきます。
気軽に行ける一方で、毎年雪による転倒事故が相次いでいるという「ドラゴンアイ」。
登山にあたっては、万全の準備が必要だ。
(「イット!」5月26日放送より)