2020年7月豪雨をへて、熊本・芦北町で今は使われていない学校や診療所の窓ガラスが割られ、備品が盗まれる被害が相次いで発生していることが分かった。芦北町は、警察に被害を届け出ていて、警察は「不審な人物を見かけたら通報してほしい」としている。
小学校で蛇口盗まれガラス割られる
芦北町立の旧海路小学校は2020年7月の豪雨で浸水などの被害を受け、3年前に閉校した。現在立ち入り禁止となっているが、2025年3月、見回り中の職員が水道の蛇口がなくなっているのを発見し、警察に通報した。

さらに、5月4日には町民の男性が、1階にあるほとんどの窓ガラスが割れているのに気が付いた。

発見した町民は「校歌の楽譜を探すために役場の許可を得て入った。1階の窓ガラスが全て割られていた。何人かが何日間かかけて作業したのだろう。水害後のままではなく『掃除をしてくれ、させてくれ』ともお願いしていたのに、思いを踏みにじっていて、怒りを感じる」と話す。

芦北町は、被害の全体像の把握を急いでいて、ガラスの破損についても、近く警察に被害届を出すという。
閉所した診療所でも蛇口が盗まれる
さらに、この小学校から車で10分ほどの場所にある、2023年に閉所した診療所でも同様の被害が確認されている。

5月13日、施錠されていたはずのドアが開いているのを不審に思った住民から連絡を受け、職員が中を確認すると、全ての蛇口が盗まれていた。

被害額は37万円ほどにのぼり、周辺は荒らされていたという。警察は捜査を行っていて、「不審な人物を見かけたら通報してほしい」と注意を呼び掛けている。
(テレビ熊本)