定期検査中の玄海原発3号機で男性作業員が内部被ばくしていたことが判明した。男性に異常は見られず身体に影響を与えるものではないとしている。九州電力の原子力発電所で内部被ばくが確認されたのは初めてだ。

微量の放射性物質が体内へ

九州電力は5月11日、会見を開き、定期検査中の玄海原発3号機で作業員が微量の放射性物質を体内に取り込んだと発表した。

九州電力の会見(5月11日)
九州電力の会見(5月11日)
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九州電力の発表によると、5月10日、定期検査中の玄海原子力発電所3号機で原子炉容器のふたの手入れ作業をしていた39歳の男性作業員が微量の放射性物質を体内へ取り込み、内部被ばくしていたことが判明した。

作業終了後に体の表面の放射性物質を検査したところ、顔付近で汚染が確認されたため、除染と詳細な調査を行った結果、内部被ばくが分かったという。

内部被ばく量0.02ミリシーベルト

放射線から人体への影響がどれくらいあるかを示す内部被ばく量は0.02ミリシーベルト。国への報告が必要とされる線量の5ミリシーベルトを下回っていて、作業員に異常は見られていないという。

また、環境への影響や他の作業員の体内への取り込みはないとしている。

九州電力の原発で内部被ばくが確認されたのは今回が初めてで、九州電力は「被ばくしたという事象があったことは真摯に受け止めて、しっかりと原因究明に努める」としている。

(サガテレビ)

サガテレビ
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