トルコ南東部ディヤルバクル県で4月、憲兵隊が大麻20トンを焼却処分し、大量の煙が立ち込める様子がカメラに捉えられた。大麻の煙は住宅地に流れ込み、住民がめまいや吐き気、呼吸困難といった健康被害の訴えが相次いだという。現地では「公衆衛生に対する攻撃」として弁護士会が告訴状を提出する事態に発展している。

押収した大麻20tを焼却…住民に健康被害

トルコ南東部の空き地で4月18日に撮影されたのは、もくもくと立ち上る大量の煙。これはトルコの憲兵隊が押収した大麻を焼却処分している映像だった。

現地では、大麻成分を含んだ煙の影響で住民が健康被害を訴える騒ぎが発生していた。

押収した大麻の映像
押収した大麻の映像
この記事の画像(11枚)

トルコメディアによると、南東部ディヤルバクル県で、憲兵隊が2023年からの2年間に押収した大麻の焼却処分が行われたという。集められた量は20トンで、総額は日本円で370億円以上に相当するという。

村の名前の形に並べられた大量の大麻(IHA)
村の名前の形に並べられた大量の大麻(IHA)

捜査の成果を誇示するかのように、大麻の袋は村の名前の形に並べられていた。火が付けられると、あっという間に大量の煙が発生したが、現場は住宅地のすぐ近くだった。

煙が数日間村に充満…弁護士会が告訴へ

地元メディアによると、この大麻成分を含んだ煙は数日にわたり村に漂い続け、子どもや高齢者を中心に、めまいや吐き気、呼吸困難などの症状が出たとされている。

多大な被害に地元の弁護士会が告訴(IHA)
多大な被害に地元の弁護士会が告訴(IHA)

地元の弁護士会などは、今回の大麻の野焼きについて、「公衆衛生に対する攻撃」だとして告訴状を提出したという。
(「イット!」 5月15日放送より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(11枚)