2025年5月8日、鹿児島県鹿屋市の「かのやばら園」で、春バラの満開宣言が発表された。8ヘクタールの敷地に3万5千株のバラが咲き誇る日本最大規模のバラ園で、撮影のコツを教えてもらった。
日本最大級のバラ園、今がまさに見頃
鹿屋市の「かのやばら園」は、2024年には約6万人が来場した人気スポットだ。山の斜面に沿ってバラが植栽されているのが特徴で、さまざまな角度から花を楽しめるため、県内外から多くの観光客が訪れている。

宮崎県から訪れた観光客は「初めて来たがすごくいろんなバラがあって香りがいい。バラをバックにして写真を撮るといい“映え”に」と感想を述べた。また、薩摩川内市からの来園者は「何年か前に来たが、だんだん花がきれいにいっぱいなっている」と、バラ園の進化を実感している様子だった。
プロが教える、バラ園での写真撮影のコツ
かのやばら園でガーデナーの宮地秀作さんが、写真がグッと良くなる撮影のコツについて3つのポイントを教えてくれた。宮地さんは、ハサミとカメラを常に持ち歩き、園内のバラと公式SNSの両方を管理するプロフェッショナルだ。
1.ポージングの工夫
単にバラの横に立つだけでなく、花を見ながら撮るようなポーズを意識すると良いそうだ。「お花を見ながら撮るような感じに。空を入れてみたいですね」と宮地さんはアドバイスする。
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花を見ながら撮るようなポーズを意識すると良いそうだ
2.パノラマモードの活用
約220メートル続くバラのトンネルは、園内のとっておきの撮影スポットだ。ここでの撮影には、パノラマモードがおすすめだという。「手首をひねって近くのバラを入れて。ストップすると、こんな立体的に撮れる」と宮地さんは説明する。木漏れ日や影、つるバラを立体的に捉えることができる。
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立体的に撮影できる「パノラマモード」
3.SNS映えを意識したスポット
2年前のリニューアルで、園内にはSNS映えを意識したアイテムが新たに加わった。西洋風あずまやの「ガゼボ」もその一つだ。「ガゼボを撮るよりも手前の黄色のバラを入れて撮ってあげたほうが、よりかわいらしく撮れる」と宮地さんはアドバイスする。
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西洋風あずまやの「ガゼボ」で撮影した一枚
今年のバラの開花状況
2025年のバラの開花は例年より遅めだという。宮地さんは「おととしからすると10日から2週間ほど遅いが、昔『母の日が見頃ですよ』と言っていた時期に戻ってきているような開花状況」と説明する。
気候の変化が開花時期に影響を与えているようだ。「気候とか暑さ涼しさがあると思うが、その積算温度、開花までの温度量が今達して花が開く状況なので、今年はそれがちょっとゆっくりめ穏やかだったと思う。花はきれいに大きめに咲いていい状態だと思う」と宮地さんは分析する。

水滴がついたバラは一段と美しい
取材した日はあいにくの雨だったが、宮地さんによると、雨上がりの水滴がついたバラは一段と美しいという。家族や大切な人と一緒に、かのやばら園ですてきな思い出を作ってみてはいかがだろうか。
(鹿児島テレビ)