少子化で生徒数が激減する中、どのような「教育の姿」を作っていくのかー。

県立高校再編や教育改革の方向性を話し合う富山県の検討会議が始まりました。

大規模校の設置や直近の再編統合について、実際に校名を挙げ、具体的な協議が進められます。

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「新時代とやまハイスクール構想検討会議」

会議の名称は「新時代とやまハイスクール構想検討会議」知事や教育長、経済、学校関係者など、17人で構成されます。

初会合で、会議の会長を務める新田知事は、将来に向けた高校再編に意欲を見せました。

*新田知事
「子ども真ん中の視点はぶれずに新時代に適用し未来を拓く人材育成に向け積極的な意見をお願いしたい」

初回の9日は、県が2038年度までに新設するとしている1学年320人以上の大規模校や再編統合の基本方針について、今後の進め方が確認されました。

「全ての高等学校を移行準備校としている。全ての学校が変革を求められている。当事者意識を持って取り組まなければならない」

「高校再編はどこかの高校を無くすイメージがあるが、新しい学校を作るという発想で考えていきたい」

「義務教育とどうつながるのかが不安」
「保護者や生徒へ周知していただけたら」

この後、具体的な議論に入る直前になって…

「この後の協議は公表しないこととします。途中から会議は非公開に」

再編統合を進めるために設けられたこの会議では、大規模校の学科構成や設置場所、2028年度頃をめどとする直近の再編統合について議論が行われます。

議論では、実際の高校名が挙がり、県教育委員会は生徒に不必要な不安や混乱を与えないためとして、非公開としました。

終了後に、会議の副会長を務める富山大学の林誠一客員教授は、子どもたちが自分たちで学びたい科目を選択できるように教育内容の幅を広げたいという意見や遠くから通学する子どもでも通いやすい場所に大規模校を設置してほしいといった要望が出たということです。

県立高校再編のポイント

県教育委員会が公表している基本方針は、大規模校は1学年あたり「320人以上」東部・西部1校ずつ設置するとしています。

こうした大規模校の設置と連動して、全日制の県立高校の数は現在の34校から、2028年度頃には「30校程度」、2033年度頃に「26校程度」、そして最終的に2038年度には「20~22校」程度の配置が想定されています。

生徒の急激な減少に伴い、どのような高校のあり方が示されるのか議論の行方が注目されます。

富山テレビ
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