国の天然記念物で絶滅が危惧されているジュゴンが4月、久米島沖で泳いでいる姿が確認されました。
沖縄県内でジュゴンの姿が確認されるのは2019年以来となります。
4月29日に撮影された久米島の南西沖にあるダイビングスポットです。
ダイバーが驚いた様子で指をさしています。
ゆうゆうと泳ぐのはジュゴンです。
体長は2メートルを超えているとみられます。
撮影に成功したダイビングインストラクターの紙治美さんは海に潜って20年間で初めてのことで「信じられない」と興奮した様子で当時を振りかえります。
久米島ダイビングセンターSHIRAHAMA 紙治美さん:
ダイビングを続けてきて今後も会う事が出来るとは思っていない生き物だったので、心に残るというかかけがえのない一本(ダイビング)になりましたし凄く貴重な経験をさせてもらいました
国の天然記念物で絶滅が危惧されるジュゴンは、これまで沖縄本島周辺から先島諸島の海域にある餌となる藻場で食み跡が確認されています。
ジュゴンの研究をしている沖縄県環境科学センターの小澤宏之所長は「頭部や尾びれの形、そして背びれが無いことからジュゴンに間違いない」と話し、また体の傷などから4月、台湾で捕獲されその後、海に逃がされたジュゴンと同じ個体と見られるということです。
県内でジュゴンが確認されるのは2019年に今帰仁村で死骸が見つかって以来で、県は今後、久米島でのジュゴンの生息調査を検討しています。