戦後80年。ライブBBTは、「戦争の記憶」を次の時代へ繋いでいくプロジェクトを進めています。
80年前、富山市街地が焼け野原になった大空襲。
隣県、新潟県長岡市も富山市と同じ時期に空襲を受けました。
その長岡市で来月、富山大空襲の資料が展示されます。
富山市の本願寺富山別院。
富山大空襲に関する資料が保管されています。
24日、長岡市の戦災資料館の館長らが訪れました。
戦後80年の今年、資料館で初めて開く、富山大空襲にまつわる展示会の資料を受け取るためです。
今回展示されるのは、富山大空襲でアメリカ軍が落としたとされる焼夷弾の不発弾や戦火で溶けたとみられる硬貨。
それに、戦時中、武器を製造するため金属類が回収された際に、代用品として使われていたセメント製のろうそく立てと陶器製の花瓶、香炉の5点です。
*長岡戦災資料館 近藤信行館長
「生々しいですね。これが落ちてきたという事なんですね。うちも不発弾があるので、隣りで展示すると、比較でおもしろい。富山で落ちた焼夷弾と長岡で落ちた焼夷弾は違うということ。原子爆弾も広島と長崎で形状が違いますから」
太平洋戦争では、富山市が1945年8月2日未明、長岡市はその数時間前の1日夜にアメリカ軍の空襲に見舞われました。
*長岡戦災資料館 近藤信行館長
「長岡市民は長岡空襲がいつどういう風に起きたかある程度知っているが、同じ日に富山でも大きい空襲があったとことを知っている人はほとんどいない。戦禍をくぐり抜けてきた物を展示して観覧者からいろんなことを自分で考えてもらいたい。物に語ってもらいたい」
戦禍を知る「物」が伝える、戦後80年。
資料の貸し出しに協力する「富山大空襲を語り継ぐ会」は、長岡市の展示会開催を富山での常設展示スペース設置の機運醸成につなげたいとしています。
*富山大空襲を語り継ぐ会 高安昌敏幹事
「長岡の資料館とは今回も含めて交流しながら、戦災に関わる資料館をつくるときのアドバイスをいただきたい。機運が盛り上がってきたので今年から来年にかけて頑張って、資料館の設置を推進したい」
展示会は来月17日から長岡戦災資料館で行われ、今年7月には、今度は富山市の県民会館で長岡の資料を扱う展示会が予定されています。
「戦後80年 ーつなぐー」
戦争体験した人、それを受け継ぐ人、そうした方々の「声」を伝え続けていきます。