白山信仰の拠点として知られる勝山市の平泉寺白山神社。2025年5月、33年に一度の御開帳が行われる。この貴重な機会を記念して、平泉寺の象徴ともいえる苔をモチーフにした新たなスイーツが誕生した。
白山信仰の拠点「白山平泉寺」
平泉寺白山神社は養老元年(717年)に泰澄大師によって創建されたと伝わり、白山信仰の拠点となった。平安後期には北陸でも有数の勢力を有するようになり、現在の白山神社よりもはるかに広大な境内に数十の堂や社などが建ち並んでいたといわれる。

この平泉寺白山神社で2025年5月23日からの3日間、三十三年御開帳(式年祭)が行われる。前回の1992年には、普段は公開されていない女神の像を拝もうと県内外から約14万8000人が訪れた。

御開帳を記念した新たなスイーツが誕生
平泉寺白山神社の隣にある抹茶・日本茶専門カフェ「ROKUSAI-鹿柴-」には、今回の御開帳を記念する新たなスイーツが登場した。
約130年前、明治時代に建てられた日本家屋をリノベーションしたカフェは、2024年8月にオープン。冬の間は雪の影響で営業を休んでいたが、4月3日から再開した。

今回の御開帳を記念して作られたのが「苔梅わらび餅」。平泉寺は境内に美しいビロードのような苔が広がる「苔宮」として知られている。その石畳の苔を抹茶ときな粉で表現され、餅には福井県産のウメが餅に練り込んである。
福山千奈アナウンサー:
「見た目が美しいですね。ウメのさわやかな酸味が香ってきます。噛み進めていくとわらび餅の優しい甘さも口の中に広がります」

店内からは青々と苔むした庭を眺めることができ、目でも舌でも平泉寺を味わうことができる。
オーナーの西垣翔太さんは「平泉寺に来たことがない人に、これを機に食べに来てほしい。苔を見るだけではなく食べて体感してほしい」と話します。
新スイーツ「苔梅わらび餅」は5月1日から、夏までの限定メニューとして提供される。

<平泉寺白山神社 御開帳>
5月23日から25日(日)までの3日間
※次回は2058年
