15日午後2時ごろ、東京・板橋区にある高島平団地の2丁目と3丁目の自治会が板橋区役所を訪れ、団地の再整備に反対する3538人分の署名を担当者に手渡しました。

高島平3丁目自治会の宮坂幸正会長は、「住民あっての再開発。安心で安全な街でなければならない。区は真摯に受け止めますとのことだった」と話しました。
高島平団地は1972年に入居が開始され、ピーク時には3万人以上が住む「東洋一のマンモス団地」と呼ばれました。

しかし、建設から半世紀がたち、建物の老朽化や高齢化が進み団地内の小学校が廃校になるなど人口も減少しています。
板橋区は2025年3月、UR都市機構と土地を交換するなどして廃校となった小学校の跡地に高さ110メートルのタワーマンションを建設し、マンションに車が出入りできるよう区道と幹線道路を接続する再整備計画案を公表しました。

高島平2丁目と3丁目の自治会は、「転居に伴う補償や時期などについて具体的な説明が無い」「タワーマンションが建設されれば景観や環境が破壊され、ビル風の被害も予想される」「区道を幹線道路と接続することで交通量が飛躍的に増加し、住民の生命や安全が心配される」などとして計画に反対を表明しています。

板橋区は、「反対の声があることは承知している。建物の老朽化や少子高齢化が進み、建て替え時期が到来している」との認識を示した上で、「50年、100年先を見据えた持続可能な都市へと転換していくことが必要と判断し、高島平地域の都市再生に着手した」「引き続き区民の声に耳を傾けていきたい」と説明しています。
計画案は、都市計画審議会を経て、6月ごろに計画が決定する見通しです。
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