病気や事故などで頭髪に悩みをもつ子供たちに髪の毛を寄付する「ヘアドネーション」という取り組みに、宮崎市の小学生2年生・湯田壱華さんが挑戦した。0歳から8歳まで伸ばした105センチの髪の毛を、生まれて初めて切った。壱華さんは、病気で髪を無くした子たちに「頑張れ!」と応援をしてあげたいと話す。
ヘアドネーションに込めた思い
宮崎市・西池小学校2年の湯田壱華さん。母の久美子さんと市内の美容室を訪れた。

Q.どうして髪を切るの?
湯田壱華さん:
ヘアドネーションをするから。
ヘアドネーションとは、抗がん剤治療や脱毛症などで頭髪に悩みをもつ18歳以下の子供たちのために、寄付された髪の毛を使って医療用ウィッグを作り、無償で提供する取り組みだ。

湯田壱華さん:
小さい頃から髪を伸ばしていたら、ママがヘアドネーションを教えてくれた。病気で髪を無くした子たちに「頑張れ!」と応援をしてあげたくて、ヘアドネーションをしてあげたいと思った。
Q.どのくらい伸ばしていた?
湯田壱華さん:
いま8歳だから、0歳から8年間。
なんと、生まれてから一度も髪を切ったことがないという壱華さん。髪の毛の長さは約105センチまで伸びた。

母 久美子さん:
お風呂で洗う時も、絡まったりすると1時間以上かかる時もある。小学生になってからは自分でトリートメントもするようになったので、1人で1時間ぐらいかけて頑張っている時もあった。いざ切るとなると、寂しい気持ちもあるけど、役に立つ子がいるとありがたい。
生まれて初めてヘアカット・母が最初のハサミ入れ

寄付の条件となる31センチ以上の長さに髪を結び、いよいよ初めてのヘアカット。最初にハサミを入れたのは…。

美容師:
いつもヘアドネーションの時はお母さんにやってもらっているので…
母 久美子さん:
えっ、良いんですか?緊張する…

母 久美子さん:
切り終わりました!すごく長い!

このあと壱華さんは、約1時間かけて美容師に髪を切ってもらい、初めてのミディアムボブスタイルに。
Q.新しいヘアスタイルはどうですか?
湯田壱華さん:
うれしい!気に入った!小児がんの誰にあげるか分からないけど、うれしいと思ってもらえるように髪を使ってほしい。

母 久美子さん:
初めての経験だったのでお互いドキドキしていたけど、お友達などにこの経験を伝えてもらって、ヘアドネーションで困っている子供たちを助ける輪が広がってくれると良いと思う。
Q.またやってみたい?
湯田壱華さん:
はい。あと1回だけ…。

壱華さんの髪の毛は、母の久美子さんが大阪府のNPO法人Japan Hair Donation&Charityに送り、頭髪に悩む子供たちのために役立てられる。Japan Hair Donation&Charityには毎年10万件以上の寄付が寄せられ、これまでに919個のウィッグを無償提供しているということだ。
(テレビ宮崎)