KTNでは2017年度に始まった子育て支援事業「「Lovebaby」の一環として、特番「応援!パパのリアル育児~新時代の子育て~」を3月29日に放送した。番組では3児のパパであり、人気インフルエンサーの木下ゆーきさんとともに男性の育休に注目し、新時代の子育てについて考えた。
個の意識を変えるためにはハード面の後押しが必要
番組では木下さんには医療の現場で育休を取得した男性医師のVTRを見てもらった。多忙を極める医師でも育休を取れたのには職場である病院の組織改革があった。

「愛情のカタチが変わったかも」多忙を極める男性外科医が育休を取得 育休を取って見えてきた育児の向き合い方https://www.fnn.jp/articles/-/732127
たとえ2週間の育休だとしても、ママにとってその時の育児の大変さを共有できる相手「同志」がいることの心強さはあるかもしれない。

男性医師の思いに木下さんは「外科医ってほんと忙しいですよね。ドラマ「医龍」を見ていたのでよくわかりますけど、第一子の時には育休を取らなかったがこれはまずいぞと気づいて第2子から取って3時間おきの授乳に付き合って大変さを身をもって知るというのはすばらしいこと」と感嘆した様子だった。
さらに木下さんは職場である病院の組織改革にも言及した。

木下ゆーきさん:病院の方針がすごかった。男性の育休取得率100%を目指していることはすばらしいと思います。どれだけ個の意識が変わってきたとしても、個の意識を変えるためのブースト(押し上げること)は職場や自治体などのハード面の後押しがないとなかなかソフト面の意識は変えづらいと思う。職場が背中を押してくれるのは心強い。
イラっとした時の"木下流”子育てのコツを伝授
楽しいだけではない子育て。イラっとした時の木下流の子育てアドバイスをもらった。子育て中は、ついつい「あ~もうっ!」と言ってしまう時はよくある。そんな時の感情のコントロール法があるという。
木下ゆーきさん:「あ~もうっ!」をゼロにすることはできないと僕は割り切っている。ちょっとでもマイルドにするために、「あ~もうっ!」と言っちゃった後に無理やり「あ~もうっ!・・・・かわいい!」という一言をトッピングするようにしている。悲惨な状況なのに無理やり「かわいい」と言っている自分がちょっと可笑しくなって、その可笑しさで心に余裕がほんのちょっとだけできる、ちょっとだけ面白くなる。

イライラがおさまらない時に、「かわいい」などのポジティブワードを口にすることで気持ちを少し軽くしてくれる木下流子育てのコツ。これならすぐに試せそうだ。
親になったスタート地点は母親も父親も同じ
番組では最後に長崎の水産業を支える漁師、海の男の育休についてのVTRを見てもらった。特殊な仕事と捉えられがちな漁師が育休取得した裏には水産業が抱える課題もあった。

漁師パパが育休取得 きっかけは妻の声「追い詰められ子供と一緒に泣いた」 家族の笑顔が水産業を照らす「灯り」に https://www.fnn.jp/articles/-/764343
木下ゆーきさん:ぼくも子供が小さい時、一人目なんて何をすればいいのかわからない、父親になった自覚なんてない状態だった。でもこれはお母さんも一緒。お母さんもスタートは同じだし、母親になった自覚なんてない。でもやらないと目の前の子供が死んじゃうからやらざるを得ない。スタートは男女変わりない。わからないからやらないではなく、とにかく何でもやってみることが大事だと思う。粉ミルクの作り方だって缶を見れば載っていますし、とにかく一緒になってやってみる。この感覚は男女変わらないと思うので、今しかできないこの瞬間はすぐに過ぎちゃうと思うのでぜひ一緒に頑張っていければと思う。

最後に木下さんは「夫婦が子育ての大変さを共有し、あとで一緒に頑張ったね、お疲れ様の乾杯ができる方が幸せですから。個人も会社も自治体も、社会全体で協力しあって子供を育てていく、そんな社会になっていけばいいなと思う」と番組を締めくくった。
【前編はこちら】保育園からの「お熱が出たのでお迎えを」着信にドキっ!など子育て乗りきり術を人気インフルエンサー木下ゆーきさんが伝授 新時代の子育てを考える
(テレビ長崎)