愛媛・今治市の住宅街。
23日に発生した山林火災の炎は、自動車が行き交う道路を隔ててすぐそこまで迫ってきていた。

バケツリレーで消火活動
バケツリレーで消火活動
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記者が119番通報していると、付近の住民らがバケツの水などで消火作業を開始した。
しかし、なかなか火の勢いは衰えない。

山林火災が起きたのは午後3時50分ごろ。
夜を徹しての消火作業が行われたが火災は続き、24日午後2時35分の時点で約145ha(ヘクタール)を焼失した。

山林火災は岡山県でも

岡山県でも、山林火災が発生した。

岡山県でも山林火災
岡山県でも山林火災

現場は瀬戸内海に突き出た児島半島にある岡山市南区で、火が出たのは23日午後3時過ぎのことだ。

火は強い風を受けて燃え広がり、これまでに南区のほか、隣接する玉野市とあわせて約250haが延焼、住宅など6棟も被害に遭っている。

焼けてしまった農作物
焼けてしまった農作物

農家の男性:
(焼けたのは)農業用作業倉庫だな。ニンニクはもうああいう感じで、ネギはだいぶ熱風で…。これから(スイカの)苗を作るところだったけど、その種をここへ置いていた。それもみんな焼けてしまった。大事な種だったんよ…。

海を越えた韓国各地でも山林火災

2025年は国内だけでなく、世界各地で山林火災が起きている。

韓国・慶尚南道
韓国・慶尚南道

海を越えた韓国でも21日午後から各地で山林火災が発生。
そのうち南東部にある慶尚南道では、消火作業にあたっていた消防隊員ら4人が死亡した。

周辺では4カ所で発生し、2700人以上の住民が避難。
現場ではヘリコプター120機以上を投入しての消火作業が続けられている。

アメリカ・ロサンゼルス
アメリカ・ロサンゼルス

2025年1月には、アメリカ・ロサンゼルスで大規模な山林火災が発生。
2月から3月にかけては、岩手・大船渡市でも山林火災が起き、大きな被害が出たばかりなのだが…。

この山林火災が相次ぐ原因について、専門家はこう推測する。

日本大学生物資源科学部・串田圭司教授
日本大学生物資源科学部・串田圭司教授

日本大学生物資源科学部・串田圭司教授:
地球温暖化が進むと気温が上がるだけでなく、極端な乾燥というのが起こりやすくなる。特に今年は極端な乾燥が起きて山火事が拡大してしまったと言えます。

そのうえで、さらなる“負の連鎖”に、串田教授はこのような警鐘を鳴らしている。

山火事で燃えることによって二酸化炭素を出す。この二酸化炭素は地球温暖化を引き起こす温室効果ガスであり、地球温暖化がより進むというのだ。

そして地球温暖化が進むと、極端な乾燥と強風が起こりやすくなり、さらに山火事が起こりやすい状況に…。
そんな悪循環となるような構造になっているのだという。
(「イット!」 3月24日放送より)

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