東京ドームで行われたロサンゼルス・ドジャースとシカゴ・カブスのMLB開幕戦。ネット番組で解説をつとめた上原浩治さんが、19日、関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」に出演し、大谷翔平選手らの開幕戦でのプレーや今シーズンの活躍について語った。

上原さんはカブスなどMLB・4球団でプレーした経験を持ち、第2戦では始球式の大役をつとめている。

上原浩治さん
上原浩治さん
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■大谷翔平選手は開幕戦でマルチヒット

開幕戦から見る、ことしの日本人選手たちの活躍について聞いた。

大谷選手は開幕戦でマルチヒット。第2戦では今季第1号のホームランを放ち、チームの勝利に貢献している。

上原さんは大谷選手の調子の良さを指摘し、特にツーストライクからのヒットを評価している。

上原浩治さん:18日の開幕戦は、どちらかというとつなぎ役としての役割。ホームランというより、ヒットで後ろにつないだ印象です。調子自体も悪くないと思います。

上原浩治さん:ヒットもツーストライクに追い込まれてからのヒットですし、9回の2本目のヒットも、ビッチャーからしたら泳がしているというか、きちんとした形で打っているようには見えないのですけど、それを二塁打にできるのは、さすが大谷選手だと思います。

上原浩治さん:ピッチャーからしたらもう(ボール) 2個下に投ければという感じだったと思うのですけども、あれを打たれては仕方ないと思いますね。

大谷選手自身は開幕戦後のコメントで緊張していたことを明かした。

大谷翔平選手(開幕戦後のコメント):珍しく緊張しているなっていう感じは、1打席目はあったので、ちょっと思い切りいき過ぎてるなっていう感覚はありましたけど、それ以降の打席でしっかりと冷静に対処できたのかなとは思ってます。

(Q.大谷選手の第1打席に力みは感じたか?)
上原浩治さん:開幕ですから他の選手もみんな緊張してると思いますよ。

開幕戦での大谷選手らの活躍を分析する上原浩治さん
開幕戦での大谷選手らの活躍を分析する上原浩治さん

■メジャーリーグ史上初 日本人投手が投げ合う開幕戦

メジャーリーグ史上初めて、開幕戦で日本人投手が投げ合うという歴史的な試合になった。

(Q.開幕投手はプロ野球ではすごいこと?)
上原浩治さん:選ばれし者だけですからね。これは本当に名誉なこと。

(Q.上原さんも経験しているが、開幕には特別な思いが?)
上原浩治さん:自分の開幕でもありますし、チームの開幕っていうこともあるので、全体的な流れをいい方向に持っていかないといけないところで、やっぱり多少力は入りますよね。

上原さんは山本由伸投手の制球力と球速、そしてスプリットの落差を絶賛し、開幕戦での投球を高く評価した。

上原浩治さん:まっすぐはもちろん、スプリットが本当に素晴らしかったと思います。150キロのスプリットですよ。普通150キロってまっすぐなんですよ。でも彼の場合は落ちてくるんで、バッターは打てないですよ。

ことしは去年の7勝から倍以上の「15勝」が期待できると上原さんは言う。

上原浩治さん:15勝ぐらいは期待できます。去年はけがなどで、ちょっと離れたところもあったので、1シーズン投げることができれば、15勝は間違いなくすると思います。

山本由伸投手(開幕戦後のコメント):緊張感はすごくありました。ウォーミングアップの時から、体の状態がすごく良く感じていて、落ち着いてマウンドに上がることができました。

(Q.注目の初球はピッチクロック違反。やはり緊張から?)
上原浩治さん:あれは恐らく、キャッチャーとの機械が故障していたんじゃないかなと思います。それでお互い『どうしよう、どうしよう』となっていたら、秒数が過ぎてワンボール取られてしまい、先頭バッターにフォアボールと、少し嫌な流れになりそうだったんですけど、そこをきちんと0で抑えましたので、流れをたち切れたのでよかったと思います。

(Q.移動距離や時差はどのような影響が?)
上原浩治さん:今回は日本ですから特に大変だと思います。アメリカ国内での移動に関しては、今回に比べたらめちゃくちゃしんどいっていうのはないと思うんですけど、日本とアメリカを移動してすぐ試合となると、他の選手たちもまだやっぱり時差はあると言っていたので、コンディションの面で大変だと思います。

上原浩治さん
上原浩治さん

■今永昇太投手も無失点の好投

開幕戦で4回を無失点に抑える好投を見せた今永投手について、上原さんは「高めのまっすぐの使い方がうまかった。アウト12個のうち結構フライアウトが多かった。大谷選手に対しても高めをうまいこと使ってやっていた」と投球術のレベルの高さを評価している。

(Q,ドジャース打線は全く攻略できていなかった?)
上原浩治さん:ヒット0ですからね、攻略はできてないですね。もう1イニング投げてほしかったですけども、やっぱこれはチームの方針として球数が増えてきたので、開幕戦が全てじゃないですから。162試合あるので、これからのために4回で交代というとこですね。

(Q.69球で降板したのは開幕戦だから?)
上原浩治さん:大体75球ぐらいだったと思うんですけどね、開幕戦、自分がやっていた時は。それで徐々に増やしていくと。5球、10球増やしていって、6月ぐらいから100球みたいな感じになってくると思うんです。納得の上だったと思います。交代する時もすごい笑顔でしたから。

(Q.去年15勝、今シーズンの今永投手にかかる期待は?)
上原浩治さん:同じぐらいの活躍を間違いなく期待していると思います。2年目のジンクスっていう言葉がありますけども、きのうのピッチング見ていれば、そういうのはあまり感じないかなと思います。

2017年に上原氏も在籍していたカブスの特徴を教えてくれた。

上原浩治さん:ことしは若い選手が出てきているので楽しみです。あと、球場が風がすごく吹く所なので、どっちに吹くかによって、バッター有利、ピッチャー有利というのが出てくるので、その辺の戦い方も大変だと思います。4月は寒いですから、その辺を選手がどう体調管理で乗り越えていくかだと思います。

(Q.カブスの鈴木誠也投手は2年連続ホームラン20本以上打っている)
上原浩治さん:ホームラン打てるって、なかなかそういう選手いない。ましてや右バッターで長距離っていうのは、すごい求められているところなので。それを達成してる、本当に中心選手ですからね。きのうはちょっと残念でしたけども、きょうはもしかしたらという期待はありますね。

上原浩治さん
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■佐々木朗希投手メジャーデビューに期待

今シーズンからドジャースに加入した、佐々木朗希投手のメジャーデビューについても話題になった。

(Q.どんなピッチングを期待?)
上原浩治さん:まずは自分が通用するのかどうか、ガムシャラに投げると思うので楽しみですし、注目してみてみたいです。

(Q.メジャー初舞台が投げ慣れている東京ドームであることは佐々木選手にとってどうなのか?)
上原浩治さん:もちろん有利に働くと思います。

上原さんは佐々木投手の投球に期待を寄せつつ、シーズンを通じての起用法にも注目している。

(Q.先発ローテにも入ってくる?)
上原浩治さん:十分考えられますね。ただ1年間通してやったことがないっていう点で、ドジャースが中何日で投げさすのか、球数でも変わってくるでしょうし、他の選手との兼ね合いもありますから、その辺も含めて監督とピッチングコーチとどういう話になっているかも気になるところです。

開幕戦の大谷翔平選手は第1戦でマルチヒット、第2戦でホームランと絶好調。山本由伸投手と今永昇太投手は投げ合いの中でお互いに好投をみせた。

第2戦では佐々木朗希投手が3回1失点、3奪三振の圧巻デビューを果たし、日本人選手の活躍が目立っている。

シーズンを通しての活躍に期待が高まり、今後ますます日本人選手たちに注目が集まりそうだ。

(関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」2025年3月19日放送)

上原浩治さん
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関西テレビ
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