3月は1年の中で最も強風が多い月であり、山火事やスギ花粉のピークともリンクする。3月は、強風に注意して頂きたいと共に6日、7日も強風の吹く所が多い見込みだ。
林野火災出火件数は3月が最多
2月から岩手県大船渡市など各地で山火事が相次いでいるが、3月7日までは、全国山火事予防運動の期間でもある。

総務省消防庁が発刊している消防白書によると、林野火災の月別出火件数では3月が最も多く、次いで4月、2月となっているとのこと。これは降水量が少なく、空気が乾燥し、強風が吹く時期と重なる。
この時期、太平洋側では降水量が少なく、空気が乾燥する時期というのは理解しやすいが、3月は台風シーズンなど他の時期に比べて強風が吹くことが多いというのはご存じだろうか。

東京の風速10メートル以上の日数を調べてみると、1年の中で3月が最も多く、2.7日ある。これは、大型台風が襲来しやすい9月の1.2日の2倍以上である。3月に次いで多いのは、2月と4月で、林野火災の出火件数が多い月と強風最多月が一致する。
強風の影響でスギ花粉や黄砂飛散
強風が影響するため、スギ花粉の飛散や春の砂嵐、黄砂飛散などもこの時期だ。鉄道、船舶、航空など交通に影響することも多い。
なぜ、3月は強風が多いのか。冬型の気圧配置になって季節風が吹くことに加えて、日本海低気圧や南岸低気圧など低気圧が日本付近を通過するようになるためだ。

6日(木)、7日(金)も全国的に風が強い予想であり、洗濯物を飛ばされないように注意してほしい。強風によりスギ花粉の大量飛散も予想されるので、花粉症の方は万全の対策をして頂きたい。
【執筆:フジテレビ気象センター 三井良浩】